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そのままの君でいて 21 T ページ42

収録の合間。

Aとのピアノレッスンを
別室にしに行った千ちゃんは
予定より早く戻ってきた。



「さすがに失礼ですよ」

「…分かってるよ」



酒井ちゃんが珍しく千ちゃんに言ってて
千ちゃんが不貞腐れてる。



「あれ?早くない?」

ニカが声を掛けても

「………」

千ちゃんは無言。



『何かありました』感が半端ない。



「とりあえずtamaさんには自分が謝っておいたんで」

酒井ちゃんが言うけど千ちゃんは無言のまま。



「千賀?どした?」

ミツが言いやすいよーに優しく声を掛けるけど

「………」

小さく首を振って「トイレ」って小声で言うと静かに部屋を出る。



「…どしたの?」

ニカが聞くと

「実は…」

酒井ちゃんが話してくれる内容が
みんな「あぁー…」ってリアクションで。



特に最近よく一緒にいたガヤさんは

「千ちゃんずっと練習してたからねー。それはしんどいかもね」

千ちゃんに同情してる。



でも横尾さんは

「ただ、やるからにはちゃんとやって欲しいから先生もついたし。よっぽど微妙だったんじゃない?」

なんて厳しいこと言いながら

「トイレ行ってこよーっと」

千ちゃんの様子を見に行く。



Aが千ちゃんに厳しくしたりするのかな。

それがピンと来ないんだけど。



「酒井ちゃんから見てどーなの?」

「僕は千賀さんが頑張ってるのをずっと見てたので先生の反応は悲しくなったんですけど。でも…」

ニカが聞いて答える酒井ちゃんはそこで言葉を区切ると

「先生が千賀さんと同じように弾いてくれたピアノで千賀さんが歌ってみたら、歌いにくそうでした」

酒井ちゃんの言いにくそうな感じに
それが事実な感じが伝わってきてみんな何も言えなくなる。



「…なら、そーゆーことなんだろーな」

沈黙を破るようにミツが言う。



「でもさー、千ちゃんだって千ちゃんなりに練習してたでしょ?」

宮っちがフォローしても

「ただ番組側がそれを求めてるかって話だろ?千賀はピアノチャレンジ続いてるし上達しないと意味ないだろ」

ミツは厳しくて。



それはあるかもだけど。

この雰囲気はさすがに気まずい。



シーンとした中で足を動かしたら「ブッ」て床で音がしちゃう。



あ、これ使える。

「おい宮田、このタイミングでオナラとか最低だぞ」

「え!俺じゃないよ!!」

俺が言うと宮田が慌てて

「宮田ー」「もーみやっちー」

みんなが乗っかって雰囲気が和んだけど。




…千ちゃんもAも大丈夫かな。

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りさ - shizuさん» わかりました(*^-^*) (2021年3月4日 3時) (レス) id: d9bbc47835 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - りささん» お待たせしました。続編に進みました! (2021年3月3日 20時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続編楽しみにしてます(*^-^*) (2021年2月21日 1時) (レス) id: 4e892c9c3e (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2021年2月19日 1時) (レス) id: 983b81c132 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き楽しみにしてます(*^-^*) (2021年2月11日 1時) (レス) id: 7618a5cf86 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2020年5月3日 13時

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