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そのままの君でいて 19 ページ37

バレンタイン当日。

私と一成はデパートにいた。



「ねーちゃん段取り悪すぎ」

「ゴメン」

「つーか振られても知らないよ?バレンタイン忘れるとかヤバいからね?」

「はい、ごめんなさい」



今日は裕太が来ないことと
裕太へのバレンタインを用意してないって言ったら
夕飯を食べるのを兼ねてプレゼントを見に行くのに一成が付き合ってくれる事になった。



「もうさ、裕太さんの持ってるものとかハイブランド過ぎてねーちゃんには買えないと思うわけ」

「……うん、そう思う」



服とかほぼオシャ着洗いのやつだし。

裕太がCMしてる洗剤を大量に貰ったから
その日によって洗い方や香りを変えて洗ってるけど。



裕太がうちに持ってくる服が同じものだった事がない。



「もうアイデアグッズに走るしかないよね」

「…だよね」

「アクセサリーなんて多分海外のハイブランドしか身につけないはずだよ」

「………」



だと思うよ。



でも毎日身につけてくれるものをブレゼントしたい。

私はプレゼント貰えてすごく嬉しかったから。



無言でいると

「……分かったよ、探すから」

一成は顔に出てる私の意思に気づいて
呆れて言う。



「タバコ吸うならタバコのグッズでもいいよね」

「うーん、多分吸うんだけどうちでは吸わないから分からないや」

「そっかー…」



結局全然ピンとくるものがない。

どうしよう。



2時間くらいデパートを回ったけど

「ねーちゃん、諦めなよ。多分裕太さんが喜ぶものでねーちゃんが買えるものなんてないよ」

一成が言う。



私もそんな気がしてきた。



「お菓子、いいのにしようかな」

せめてと思って言うと

「んー、いいもの食べてそうだし貰ってそうだけどね」

否定する一成は選んでくれる気があるのか無いのか。



「…なんかゲームするのに便利なものとかないの?」

聞いてみると

「んーー話聞くと裕太さん既にこだわりまくってるから多分ないね」

一成は冷たく言う。



「協力する気ある?」

「仕方ないじゃん、相手は雲の上の人なんだから」



さらに冷たく言った後で一成は

「てゆーか、ねーちゃんなら得意ジャンルでやればいいじゃん。ねーちゃんにしか出来ない事あるだろ?」

ニッて笑う。



……あ、そうか。

そうだ。
しかも今日渡せる。



「一成、天才!」

「ねーちゃんが気づきなよ」



一成が呆れてるけど。



あとはプレゼントの事で頭がいっぱいで。

早く家に帰りたいな、って思ってしまった。

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りさ - shizuさん» わかりました(*^-^*) (2021年3月4日 3時) (レス) id: d9bbc47835 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - りささん» お待たせしました。続編に進みました! (2021年3月3日 20時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続編楽しみにしてます(*^-^*) (2021年2月21日 1時) (レス) id: 4e892c9c3e (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2021年2月19日 1時) (レス) id: 983b81c132 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き楽しみにしてます(*^-^*) (2021年2月11日 1時) (レス) id: 7618a5cf86 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2020年5月3日 13時

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