拾ってください。4 (ページ35)

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そのままの君でいて 18 ページ35

一成との
まるで三者面談のような
話し合いが終わると

「ビール無くなっちゃう」

ガンガン飲んでた一成が言う。

「飲みすぎなの」

6本のうち3本は既に一成が飲んでるし。
裕太も私も1本しか飲んでないのに。

「えー…まぁ飲んだの俺か」

「そうだよっ！」

「…買ってくる」

一成がサイフを持って

「アイス食う？」

「うん」

「あいよー。裕太さん何か欲しいものある？」

「大丈夫」

「おっけー」

私と裕太に欲しいものを確認すると
ドアの向こうに消えた。

「……ふぅー」

ため息をつくと裕太がクスクス笑う。

「いい弟さんだよね」

「そう？めんどくさいよ」

「すごくA思いだよね」

優しい顔で裕太に言われると
そうなのかな、って思う。

「今日はさすがに帰ろうかな」

裕太が言う。

まぁそうだよね。

一成は気にするなって言うけど
そりゃ気になるよ。

でも私は寂しいから
嫌だなって顔をしちゃったから

「んふふー、A可愛い」

ギュッて裕太が抱き締めてくれる。

「だって俺、Aと寝てたら色々したくなっちゃうし」

「色々？」

「うん、こーゆーこととか」

裕太はボタンを開けて胸元にキスをする。

「…んっ」

甘い声が漏れちゃう。

そして私の胸元を思い切り裕太が吸い付いた。

「……ッ」

ちょっと痛い。
痛くてギュッて裕太にしがみつくと裕太がそっと離れて

「ゴメンね、痛かった？」

ふーって胸元を吹く。

「…へーき」

裕太が離れた胸元を見ると
赤い印がついている。

「え？」

「キスマークね。離れてる間も忘れないように」

裕太が緩く微笑む。

「忘れるわけないじゃん」

裕太と3日間離れたくらいじゃ
忘れるわけないのに。

「んふふー、そっかぁ」

ちゅっ、てもう一度胸元にキスをして
ボタンを留めてくれる裕太は

「コレが消えちゃう頃にまた来るね」

って言うから。

裕太はもしかしたらしばらく忙しいのかな。

でも、
明日はバレンタインなんだけど！

「明日……」

会えない？って言いかけて止まる。

明日会えてもプレゼントが決まってる訳じゃないし
裕太が忙しいんだとしたらワガママ言えないし。

「ん？」

裕太が首を傾げて聞いてくるけど

「……電話だけしていい？」

誤魔化すと

「あはは、電話とか最近してないから新鮮でいいね」

裕太が柔らかく笑う。

裕太の優しい笑顔が逆に申し訳なくて。

何も言えなくなった。