太陽の当たる場所

夢の途中 1 side 2 ページ3

ライブも終わって
さぁ次の事を！ってタイミング。

ちょっと刺激が足りない。

仕事はもちろん全力だけど
何かないかなーって感じ。



友達から

「飲みに行かない？」

って連絡が来る。



暇だし行くか。



場所がうちから近い創作居酒屋だった。



「ここさー、何でもめちゃくちゃ美味しいの」

「へー」

「特にオススメが大根とスペアリブの煮物」



なんて言うから頼んでみたら

「………めちゃくちゃウマイ！！！！」

「だろー？」

ものすごく美味しい！



これは何回も食べたい！！！



「え！おかわりしたい！」

「あははは、頼もうぜ」



焼酎頼みながら同じのをもう1回頼んだ。



だいぶ盛り上がった頃にトイレに行きたくなって

「トイレ行くー」

「あいよー」

一応サングラスをして座敷を出る。



トイレに行くと使用中だった。



すぐ空くかなと思って待ってるけど
なかなか開かない。



すぐ横がカウンターで幸いお客さんも居なくて。

「ここ、座ってていいですか？」

サングラスを外して大将っぽい人に話しかける。



「あー！いいよ。先に入ってるのが女の子だから長いかもしれないから」

大将も笑顔で返してくれる。



「めちゃくちゃ美味しいですね！」

「あー！大根とスペアリブおかわりしてくれたね」

「あれすごく美味しかったです」

「気に入ってもらえたなら良かったよ」



大将の笑顔がすごく嬉しそう。

すごくいい人なんだろうな。
んで、人柄の良さが料理に出てるのかも。



「また来ていいですか？」

俺の事分かってるか分からないけど。



大将は

「もちろん！言ってくれれば個室取っとくよ」

多分分かってるけど分からないフリしてくれてる。



ありがたいな。



「カウンターでもいいですか？」

「そりゃもちろん！」

「ありがとうございます」



しばらく雑談してるとやっとトイレが空く。

大将に挨拶してサングラスをして立ち上がる。



トイレから出てきたのは女の子。



俺が待ってたのに気づいたのか

「ごめんなさい」

って頭を下げてくる。



大将と話してたから全然構わなかったけど
一応俺もペコッて頭を下げる。



そしてすれ違った瞬間。

普通女の子から香らない香りがする。



なんだろう？この香り。

香ったことあるようなないような。



「おー！A、長かったな！調子悪いのか？」

「ううん、大丈夫」



大将と話してるから常連さんなのかな。



まぁもう会う事ないか。

この時はそう思ってた。

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