サイボーグな彼女 13

ふたりの夢 15 ページ23

武田さんの報告を受けて

「せっかくだし飲みに行きません？」

酒井さんが言う。



「は？」

「マネージャーだけで」

「え、いいよ」

「今日彼女さんいるなら明日で！」

「聞いてるか？人の話」



武田さんが止めようとしても

「いいですね」

小林さんが乗る。



「は？」

「行きましょうよ、皆で」

小林さんが杉山さんと私を見るから

「行きますか」「武田さんがいいなら」

杉山さんと私が答える。




「え！俺も行きたい」「俺も俺も！」

二階堂さんと千賀さんが言うと

「ダメですっ！マネージャーだけ行きます」

酒井さんが止める。



びっくりしてると酒井さんが目配せしてるから
あ、マネージャーだけの飲み会にしたいってことだなって察する。



「えー、ずるいー」

「たまにはいいじゃないですか、マネージャーだけの飲み会」

拗ねる千賀さんに
小林さんもマネージャーだけって言い出して
ようやく認めてもらえる。



「…ま、たまにはいいよな。そうするか」



武田さんも言ってくれて
明日は終わる時間が全員バラバラなので明後日にマネージャー飲み会を行うことに。



帰りは宏光と宮田さんが車に乗る。

今日はなんでも『宮田会』なんだそうで
途中でA.B.C-Z塚田さんと宇宙Sixの山本さんや薮さんを事務所で拾っていく。



「珍しいよねー、マネージャーだけで飲み会とか」

宮田さんが言う。



「私が担当してから初ですけど」

「えーすごっ」



宮田さんと私が話してる間
宏光は疲れてるのか無言で。



事務所に着いて塚田さんたちが乗ると
一気に車内は賑やかになる。



「うちんとこさー、マネージャー異動になるんだよねー」

塚田さんが言う。



「へぇー」

「内勤になっちゃうらしくて。今回マネージャー内の異動多いらしいよ」



そんな話のくだりから

「ねぇ、うちも異動とかあるの？」

宮田さんが聞いてくる。



「まだ言われてないですけど」

「へぇーじゃあうちは無いのかな」

「さぁ…」



あぁこの話早く終わらないかな。

まだ何も言えないから困ったな。



「あ、ヤバ。佐久間と稲葉が遅れるの店に連絡してねーや」

「え！ダメじゃん」

宏光が呟いて薮さんがつっこむ。



「言っといた方が良くない？」

「俺、連絡しよっか？」

「あー俺連絡する」

宮田さんと山本さんに宏光が言いながら
チラッと私を見た。



……もしかして宏光、助けてくれたのかな。



だとしたら
宏光には話が出てること言った方がいいのかな。

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