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ないしょとヒミツ 26 ki ページ26

Aから

「あ、分かった」

って小さい声で言われる。



「何が?」

Aの横に掛け布団を乗せると
自分の位置を少し詰めて俺のスペースを空けてくれるA。



俺がAの隣に横になると

「宏光のこと頼ってないわけじゃないよ。本当に宏光が好きで宏光を優先しちゃってるだけ」

ものすごく真剣な顔でAは言うからこっちが照れる。



「綺麗事っぽく聞こえちゃうけど人付き合いを大切にしてサウナでリセットして仕事を頑張る宏光が好きなの」

「……」

「このところ一緒の時間無かったのは寂しかったけど、それで私のために無理しちゃうような宏光は多分好きじゃない」



そう言ってAは手を伸ばして俺のほっぺに触れる。



「玉森さんがね、熱で弱って泣いちゃった私に『タオルは貸すけど拭くのは俺じゃないから』って言ってて」



はぁ?タマの前で泣いたの?
それでタマのタオルなわけ?
俺以外で男の前で泣いてんの?

ムッとしたけどまだAは言い終わってないからひとまず待つ。



「その時は『宏光に甘えたい』って思ってたのかなと思ったけどいま笑ってる顔を見たら違うな、って」

「何がだよ」



タマの件でムッとしたままだから言い方が冷たくなっちゃう。



「いまのスッキリした顔で笑ってる宏光の顔が見たかったんだなって」

「どーゆーこと?」

「サウナと飲み会で元気になってる宏光の顔が見たかったみたい。いますごく幸せ」



フフフッて本当に嬉しそうに笑ってるA。



怒りにくい。

すげー怒りにくいんですけど。

「もー」

言いながら布団の上からAを抱き締める。



「ちょっと違う」

「何が?」

「俺が笑顔になるにはサウナと飲みだけじゃ足りない」



サウナでスッキリして友達と話して笑って
あと1つ。



「Aに癒されないと」

「え?」

「Aと一緒の布団で寝たり、えっちなことして気持ち良くなったりで俺はさらに元気になんの」



Aの香りがする布団。

話してたらやっぱり癒されて眠くなってきた。



「………もうっ」

「んふふふふ、A、大好き」



ちゅっ、て触れるだけのキス。



「元気になったら今度こそいっぱいえっちしよー」

「いっぱいは無理」

「まぁしちゃうから関係ねーか」

「嫌」

「だから早く良くなって」

「聞いてる?人の話」



Aの声がだんだん遠くなっていって。




あぁー、やっぱりAのそばはいいな。

そう思いながら目を閉じた。

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shizu(プロフ) - haru070917さん» コメントありがとうございます!最近更新頻度落ちてますが細々続けますのでまた是非読みに来てください (2019年9月12日 22時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
haru070917(プロフ) - とても面白いです。みっくんとても可愛くてかっこ良く書けてますよ、続き待ってます。 (2019年8月30日 10時) (レス) id: 6044a23124 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2019年8月18日 21時

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