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ないしょとヒミツ 23 ページ19

小さな事がイライラする。
完全に熱がある証拠だ。



玉森さんと帰るのが
楽しみなわけじゃない。

寂しい帰り道が1人じゃないのが
嬉しかっただけだ。



宏光の全然悪いと思ってない『悪かったな』に腹が立ったし。



もう早く帰って寝よう。



打ち合わせを終えて部屋を出ると
近くの待合スペースに玉森さん。

「部屋聞いたから待ち伏せてみたー」

ってニコニコしてる。



あんな宏光の後だからなんだかホッとする。



「もうおわり?」

「ん」

「じゃあ帰ろー」



玉森さんが宏光と話して立ち上がる。



2人が話してるから私は後ろからついて行く。



寒気がしてきた。
これ熱上がるな。

議事録だけまとめて早く寝よう。



頭が痛くなってきてるのを堪えて顔を上げるといつの間にか宏光がいない。



「…あれ?北山さんトイレですか?」

「ミツならもう行っちゃったよ?」



玉森さんが不思議そうにしてる。



「無視してんのかと思ったー。ケンカでもしたー?」

「…いえ特に」

「そう?」



そう、ケンカではない。
ただ私が勝手に怒ってるだけ。




「今日はどちらに?」

「おうちー。今日は夜出掛けるの」

「分かりました」



何とか帰って玄関で玉森さんを降ろす。

車を停めるとホッとしてしばらく動けない。



少し休んでから帰ろう。

ぼーっとしてると運転席のドアがノックされる。



顔を上げると玉森さんがいた。



「どうされました?」

慌てて車から降りると玉森さんが不思議そうに私を見てる。

「忘れ物取りに来たんだけど…Aちゃんこそどしたの?」

「……え?」

「そんな顔して……ん?」

玉森さんが言いながら私を見て額を触る。



「熱あるじゃん。病院行こ、病院」

そう言うと運転席に乗る玉森さん。

「大丈夫ですから」

「だーめ。連れてく」

言いながらスマホで何かを調べてる。



「ん、あった。早く乗って」



病院を調べてくれたのかスマホを私がよく置く位置にマップを開いて置いてる。



「大丈夫ですから」

「ダメ。風邪はこじらせると大変なの」

「でも…」

「早くしないと引きずって運ぶけどどうする?」

そう言われて渋々後ろの席に乗る。



「俺も夜は用事あるからなー。様子見てもらうようにミツに連絡…」

「ダメです!!」



思わず大きな声を出しちゃって玉森さんがびっくりしてる。



「今日やっと遊べてるので邪魔したくないんで」

「そう?」



玉森さんは不満そうだけど。




絶対ダメですから。

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shizu(プロフ) - haru070917さん» コメントありがとうございます!最近更新頻度落ちてますが細々続けますのでまた是非読みに来てください (2019年9月12日 22時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
haru070917(プロフ) - とても面白いです。みっくんとても可愛くてかっこ良く書けてますよ、続き待ってます。 (2019年8月30日 10時) (レス) id: 6044a23124 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2019年8月18日 21時

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