俺を拾って下さい 6 T ページ13
俺が選んだその楽譜は
薄いし他のと比べて使い込んでる雰囲気があったから。
よく弾いてるか弾いてたか
もしかしてこれが好きなのかなって思った。
「…じゃあ」
そう言ってピアノの前に座ったAは
座った瞬間別人みたいな顔をしていた。
えっ？
と思ったのもつかの間
Aが最初の音を弾いた瞬間
ズンっ！！
て自分の中に何かが入り込んだ感じ。
なにこれ。
スゴッ。
そこからは驚きの連続で
力強いところと柔らかなところの差や
Aの表情
全てに夢中になって聴く。
途中の緩やかなところのAの柔らかい表情は
ものすごくドキッとした。
弾き終わって鍵盤とペダルからAが離れて
スッ
て表情がさっきご飯を食べた時までのAの顔に戻る。
「すごーい！！え！！めっちゃ感動なんだけどっ！」
感動を伝えたくてめちゃくちゃ拍手する。
そんな俺に
「裕太」
柔らかい声で俺を呼ぶA。
「なにー？」
「ありがとう」
「え？」
「裕太のおかげでピアノ好きなこと思い出した」
そう言って優しく笑う。
「ホントにありがとう」
ものすごく柔らかい声。
御礼の言葉ってこうやって言うんだ。
感謝の気持ちがものすごく伝わる言い方。
ドキッとした。
「俺なんもしてないよ？」
ドキドキしてそう言うのが精一杯。
ヤバい。
頭の隅で警報が鳴る。
これはヤバいやつだ。
俺ダメなやつ。
「裕太にピアノ弾いたら思い出したから」
Aがそう言って悲しそうな顔をしたから
聞いてみると。
どうやらもうピアノの演奏家か指導者に決めなきゃいけない時みたい。
そりゃそうか。
若手の実力者だってどんどん出てくるし。
30手前だとそーゆーの決める頃なのかな。
実力あれば年齢なんて関係なくね？
とも思うけどそーゆー世界なのかな。
その辺はよく分からないけど。
Aがピアノ弾く上で悩んでることは分かった。
そして
このままだと今日で終わりだ。
倒れた時のお礼もしたしお金も返したし。
冷蔵庫の中身も確認したから
ちゃんとご飯も食べるだろう。
頭の隅のアラームは『これで終われ』って鳴りっぱなしだけど。
終わりにしたくない。
「それならさ。俺のために弾いてみない？」
自分で言っててもびっくりする。
Aは不思議そうに俺を見てる。
「…どういうこと？」
「俺のためにピアノ弾くのは楽しいんでしょ？それなら俺のために弾いてよ」
なんて無計画に口にする。
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もち?太郎(プロフ) - shizuさん» あら。まだガラの子いるんですね。びっくり...で私。ならガラケー使ってること知ってるならラボンて教えていいのではと思ったのですが。ドラッグストアで玉ちゃんがポスターみたいなのにいたらばれますか...と(笑) (2019年9月14日 20時) (
レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - もち?太郎さん» さすがにガラケーじゃないとニュース開いたら絶対玉ちゃんに気づくし。私の周りに未だ頑固に携帯の子が1人だけ居ます。絶対不便だと思うんだけどなー…。 (2019年9月14日 17時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
もち?太郎(プロフ) - shizuさん» ほほー..え。ガラケー？え。ぐーぐ。えやh...えぇ... (2019年9月14日 2時) (レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - もち?太郎さん» 端末が違うんですね！なるほど！ ベタな展開ですが気付くのはもう少し後の予定です。ちなみに彼女の携帯は特に出てきてませんがまだガラケーなんです。 (2019年9月8日 20時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
もち?太郎(プロフ) - あ。すみません！何気なくこちらで返信したのですが新しい端末です..(汗)咲良の方は壊れてしまったので...^^; (2019年9月3日 1時) (レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2019年7月15日 12時
