ヤマアラシな彼 2 3 ページ3
「あー、それ二階堂高嗣だろ」
今日は同期会。
と言っても寿退社や退職で同期は1人しかいない。
同期の北山宏光といつもの焼き鳥屋で月イチの飲み会。
営業部の北山に特徴を伝えたら一発だった。
「アイツねー、いい奴なんだけどすぐ壁作んの。俺も苦労したよ」
「へー」
「この制度になったらアイツは絶対こーなると思った」
言いながら笑ってる。
「でも成績めちゃくちゃいいぜ。俺の次くらい」
「へー！あんなにコミュ障っぽいのに？」
「ばぁか、お前と一緒にすんな」
北山に軽く小突かれる。
「アイツあぁ見えて人の懐入るの上手いの」
「…ますます意外」
「ただホントはそんなに人と接するの得意じゃないから外で気を遣う分会社では1人になりたがるの」
「へー」
なるほど。
じゃあ仕方ないのかな。
「お前とソックリだよ」
「何が？」
「外面はいいけど中身は毒だらけ」
「ちょっと。喧嘩売ってる？」
「だってお前どーせこのフリーアドレスの様子見も頼まれて断れなかったんだろ？」
そう言って北山は笑ってる。
図星だから言い返せず。
「こんな面倒くせーのお前だから任されたんだよ。嫌な顔しないで引き受けるから」
「…だって」
「そのくせここで文句ばっか言うし」
確かに。
ここは私が唯一なんでも言える場所。
「いいじゃん、そのためにわざわざこんな遠くで飲んでんだから」
北山の前なら酒もガンガン飲めてなんならタバコも吸える。
本当は私もタバコを吸うけど会社ではそんな様子微塵も見せない。
私は北山からiQOSを取り上げると1本勝手にセットして一服する。
「まぁこんなん誰かが引き受けてくんねーと絶対揉めるしな」
「ご理解あざーっす」
「ふんっ。聞いてやるから急な交際費大目に見ろよ」
「そこは経理に言って」
言いながらタバコをふーって吹く。
「あーー、これ誰かに見せてぇー」
「彼氏にも見せてないっつの」
「あーこの前別れた彼氏？」
「……そう」
「彼氏の前でも猫被ってっからフラれるんだよ」
「そーね」
「まぁ俺はコレ見ても無理だけど」
あっあっあって特徴的な笑い方で笑う北山。
「そーいやそっちは最近どーなの？例の気になる子」
「よくぞ聞いてくれた！！実はよーやくLINEゲットした」
「マジか！やったじゃん！」
いぇーいって乾杯する私たち。
こうしてお互いガス抜きしていつも次の飲み会まで頑張るんだけど。
次の飲み会は私のアクシデントにより急遽開催されることとなる。
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shizu(プロフ) - mayumitsuさん» コメントありがとうございます！私もミツ担なのでどうしても北山さんの圧が強めになってしまいます。少しずつ更新しますのでよろしくお願いします！ (2019年4月10日 5時) (
レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
mayumitsu(プロフ) - こんにちは★こちらも読んでます(^-^)不器用な二階堂くんと、どうなるのか気になります。そして北山さんのiQOS、奪って吸える関係たまらんですね…!!!北山担なのでそこに興奮しました(;∀;)笑。 (2019年4月4日 18時) (レス) id: 90f4627b60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2019年4月1日 8時
