この想いの結末は 8

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Aside


結局、バスルームで最後まで。
いつの間にか脱衣場にゴムまで置いてあった。



寝室で並んでベッドに入って横になりながら

「太輔酷いっ」

呟くと

「でも気持ちイイでしょ？」

言いながら腰を撫でられて

「……」

何も言えなくなる。



太輔のこと考えたら今日来ない方が良かったんじゃないかな。



色々考えてたら

「俺ね、不安だったの」

太輔が緩く抱き締めてくる。



「役とは言え嫌われるかなって」

何のこと、とは言わないけど何となく分かる。



「なる訳ないでしょ、作品だよ？」

話に引き込まれてたから「え？なんでこっちとも繋がってるの？」としか思わなかったし
ただカッコイイしかなかったし。

「でもさー、俺は立場逆だったらイヤかなって思ってたから」

「えぇっ？」

それはズルくない？
思わず笑っちゃう。





「『これから何があっても、好きなのはAだけだから』って言ったけど大丈夫なのかなーって」

太輔が言いながら頭を撫でてくる。



えっ？
あの時のそれってそう言う意味だったの？



「…そういう意味で言ってたの？」

「いやいや違うよ？そういう意味だけとは違うけどね？」

『だけ』とか言っちゃうとこが太輔の残念なとこ。てことは少しはそういう意味って自分から言っちゃってるじゃん。

「じゃあどういう意味？」

「……」

黙っちゃう太輔。



やっぱりこれから先も不安になるような事があるってことかな。



「大丈夫だよ」

安心させるように抱き締める。

「太輔のこと分かってるつもりだし、カッコよくて色っぽいの引っ括めて太輔でしょ」

ライブで何万人に歓声あげられてるの？って話だし。



「『ここ』は私だけなら大丈夫」

「当たり前でしょ」

言ってギュッと抱き返してくれる。



「逆に『ここ』以外では私のこと忘れてお仕事してくれる方が嬉しい」

「…わかってる」

お互い仕事大好きだもんね。
同じ気持ちでいてくれてるのが嬉しいから大好きな胸元に頬ずりする。



「ありがとう」

太輔が言う。

「俺のこと分かってくれて」

胸元に顔を埋めてる私の頭をまた撫でてくれる。



気持ち良くて眠くなってくる。



「んー、分かってるかはわかんないけど」

「そうなの？俺には充分だけど」

返してくれる太輔の声も少し眠そうだし私の頭を撫でる手もゆっくりになる。



「とにかく大好き」

「ん、俺も」

お互い言い合ったのが最後の記憶。



朝までぐっすり眠りについた。




-END-

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