違う?違わない? ページ39
アコがキレても冷静なAちゃん。
俺の失言も大概だよな、
完全に2人のことキラキラした女の子じゃない、って言い方に取れるし。
そんなつもりなかったんだけどなー。
「まぁ確かに藤ヶ谷さんの周りにいるようなキラキラした女の子ではないですけど」
「あの、ごめんなさい、そんなつもりじゃ…」
「そんなつもりじゃなくて無意識なのがタチ悪いのよ本音っぽいから」
Aちゃんの言葉に慌てて謝る。
アコはまだオコだな。
「仕事に対する姿勢がいいですね」
マネージャーがさらっと褒める。
「いやいや、そんなことないですよ」
「違う職業の話って新鮮なんですよね、色々聞いてみたいです」
「…なんか照れますね」
ほんのり赤くなるAちゃん。
…ズルいぜマネージャー。
「求められる質が全然違うんですけど、結局一緒だと思いますよ。お2人の仕事と、私たちの仕事って」
「…と、言いますと?」
「要望に応えるって言う点はみんな一緒ですよね。マネージャーの仕事は、仕事とタレントさんの要望に応えて調整する。藤ヶ谷さんは監督の要望やファンの要望に応える。私たちは目の前のお客様。相手が違うだけなんですよ」
「あぁーなるほどね」
…わかってる。
彼女の言うことは当たり前なのはわかってる。
でも今日ストロベリースペシャルを食べたいと言っただけで大ごとになって、マネージャーやアコを巻き込んで。
偶然だけど電車止まって結局2人に徹夜させて。
俺が我儘言わなきゃ今頃2人とも布団で寝てるよな、と思ったら。
店に1人で行くのも許されないって、
やっぱり俺って違う仕事してるんだよなー
って実感した俺としては。
一緒だ。
って言われた事でどこか安心した。
当然、彼女が言いたいことは別のことだけど
何か1つ一緒って言われたことで
なんか泣きたくなるくらい救われた。
「多分キラキラした女の子たちは、普段私たちがしてる恋バナが出来ない分、同業の人たちだけになったタイミングしか出来ないですもんね。どこで何書かれるか分かんないし。その分私たちはどこでも恋バナできますから」
まぁ特にないんですけど、と彼女は笑う。
…あー、やっぱりなんか感覚が好きだな。
「深読みしますねー」
「あはははは、そうじゃないとニーズなんてわかりませんから」
マネージャーの言葉に笑う彼女に、
ときめいてしまった。
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作者名:shizu | 作成日時:2018年10月5日 4時