恋バナ? ページ37
トイレから出ると、
「ごめーーん!」って言うアコの声と
マネージャーの「何が起きたんすか!!」って声と
「あははははは、コントみたい」って笑うAちゃんの声が聞こえる。
「笑い事じゃないよー!!すんごい濡れてるじゃん!!!」
「すいませーん!おしぼりくださーい」
近づいてみるとおしぼりで一生懸命Aちゃんを拭くアコと、おしぼりをもらうマネージャー。
濡れたまま爆笑してるAちゃんが居た。
「…何してんの?」
「なんかねー、アコちゃんがコントみたいにお茶吹いてこうなりました」
「真正面から浴びてたよ」
笑いながら答えるAちゃんと、
店員さんからおしぼりをもらいながら言うマネージャー。
顔を真っ赤にしてAちゃんを拭くアコ。
「何してんのさ」
「だってAちゃんが変なこと言うから」
アコが抗議してるけど、Aちゃんは相当ツボったらしく笑いが止まらない様子。
あぁー、笑った顔可愛いなーー。
…ん?
可愛いなーって??
これ、恋のフラグ…
いやいや、ダメだ。
アコの言葉を思い出す。
【もし仮に、付き合うことになったとして。仮によ、仮に。太輔、泣かさない自信ある??職業だけじゃなくて、距離も不利だからね???】
それだよ、それ。
ダメだから、マジで。
ウーロン茶飲みながら、心を落ち着ける。
「俺、寝ちゃってたんだけど。なんの話してたの?」
「うーーん…恋バナ??」
マネージャーの言葉にアコが言う。
今度は俺が吹きそうになる。
…セーフ。
「Aさんは彼氏とかいないんですか?」
「いないですねー、当分いいかな」
「…そうなの?」
マネージャーの言葉に淡々と答えるAちゃん。
つっこむアコ。
知ってるだろーが。と心の中でつっこむ俺。
「こういう仕事だと休みも不定期だし、繁忙期は忙しいし、閑散期もデザイン考えたり新しい技術出たら勉強したりで結構忙しいんですよ」
「へぇー」
「20代前半は彼氏欲しいー、とかなってたり、恋する元気あったけど。会いたい会いたい言われると、最終的に冷めるか重荷になりますよね」
「重荷って!」
アコが驚く。
「…多分、私恋愛体質じゃないんです。我儘だし、会いたいって思うこと少ないし、その会いたい時にタイミング合わなくて会えないと我慢しなきゃじゃないですか?それが嫌で」
我儘なんですよー、と笑う彼女。
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作者名:shizu | 作成日時:2018年10月5日 4時