この想いの結末は (ページ36)

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夢みたいだけど夢じゃないページ36

Aside

「…アコちゃん、私いま夢見てる？」

「そりゃAちゃんから見たらそうよね」

アコちゃんは空になったコップをカラカラ回して店員さん呼んでウーロン茶を頼む。

「大丈夫、現実だよ」

「私からしたらアコちゃんと飲めたこと含めて夢みたい。アコちゃんのこと本当に大好きで、アコちゃんに会いたくてお店行ってるようなもんだもん」

「…Aちゃんっ…ヤバい、恋しそう」

あははは、ってアコちゃんは笑う。

アコちゃんは笑うけど、私は結構本気で。
買い物に行ってもアコちゃん居ないとそのまま帰ってたりしてて。

…そして。

たいぴーのことを確認するなら今しかない。
チラッとトイレ見てたいぴーが戻って来ないのを確認してから尋ねる。

「ねえ、アコちゃん」

「んー？」

「藤ヶ谷さん、引いてるよね」

「へ？？」

アコちゃんがびっくりしてる。

「アコちゃんに話してた大好きな人って言ってたのが藤ヶ谷さんだったんだけど」

「うんうん、それは私もびっくりした」

「さっき、私結構引くレベルで熱く話してたよね？あれからしばらく藤ヶ谷さん話せなくなってたし」

「…あーー、そのこと？？」

店員さんが持ってきてくれたウーロン茶を一口飲むアコちゃん。

「あれね、最大限に照れただけ。ニヤニヤするの見られたくないから黙ってただけだよ」

「…そーなの？？」

「そ。昔から知ってる私が言うから間違いないよ。大丈夫、引いてたら連絡先交換したいなんて言わないから」

…あれ？連絡先交換してたの見てた？？
隠すつもりはないし
なんならこれからどうしたらいいか聞こうとしてたけど。

私のリアクション見て、

「…お、交換出来たんだ」

ニヤっとアコちゃんは笑う。

「太輔が友達になりたいから連絡先交換したいって言ってきたんだよ。引いてたらそんなこと言わないでしょ」

……ヤバい。

本当にお友達になれたんだ、私。

でも、ふと思った。

「…お友達って…私どうしたらいいの？」

「やっぱり？私も、それは太輔につっこんだよ。でも太輔から友達になりたいって言ったんだから、太輔から何かリアクションあるんだと思うよ」

言いながら、ウーロン茶を飲むアコちゃん。

…そうなの？

あと、確認することは。

「あとさ、アコちゃん」

「ん？」

「アコちゃんと藤ヶ谷さんって、そういう関係？」

アコちゃんは私に向かって、コントみたいに盛大にウーロン茶を吹き出した。