【ヒプマイ】無痛のアイ情【神宮寺寂雷】【男主】

無痛6 ページ7

「…………俺は…」



「………家出してきた…


金もない、住む場所も……

でも、金はどうにかなった


…今の時代、男でも女でも買ってくれる

それで、生きてた」

寂雷「………。

どうして家出を？」


「…両親と、双子の弟と妹に、散々こき使われて


三食食えない日も続いて…家出した…


あぁでも、盗みはしてないよ


バカじゃないから」

寂雷「……そうか…辛かったね…。」

「……それじゃあ…俺は行くから…」

寂雷「それはいけないよ。

未成年をこんな夜中に外に出させるわけにはいかない。」

そうは言われても、俺らは初対面の人間

外は先ほどより雨足が酷く

傘無しでは危険だ。


寂雷「……なら、こうするのはどうだい？」

「？」




寂雷「君が18になるまで、もしくは家に帰るまで

ここに居候するっていうのは」


「！？」

こいつ、正気か…！？

初対面の俺を、しかもこんな薄汚れた俺を…！？

「警察に行けば、それで解決じゃ…！」

寂雷「それでも良いけど…それは君にとって不利じゃないかな。

またあの家に戻って、食事ができない環境に戻るだけだよ

それなら、ここにいた方が良いんじゃないかな？」

「………ぇ、ぁ…」

言葉がでなかった

ここまで親切にしてくれる人間が、大人が

この世にいるなんて…

救われたような俺の鼓動は早くなっていて

自分の体ではないようだった。


後は、返事をするだけ…

間違えば、あの牢屋のような場所に逆戻り



「…………よろしく…」


この選択が、俺の人生を変えた

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