異能少女、学校通うってよ2【文スト】【歌い手】 (ページ14)

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60話ページ14

Aside

あれからずっと男の子の母親にペコペコと頭を下げられ、お礼をしたいと言われたが断った。私はお礼をされたくて助けた訳じゃないからな。

一ノ瀬「A！」

親子と別れるとすれ違うようにそらるさん達が来た。

相川「Aちゃん大丈夫…っ！！」

相川君が話しかけてきたと思ったら凄い勢いで顔を逸らした。相川君だけじゃない。棗さん以外の男共も顔を逸らしている。は？何で？

A 「何で顔逸らしてるんですか」

黒木「あ一…マイエンジェルよ、服見てみ」

そう言われ服を見てみると水に濡れたせいで下着が見えてしまっている。

A 「あぁ、透けてますね。それが如何したんですか？」

黒木「え？もしかしてそ一ゆ一のに鈍いタイプ？」

何が鈍いんだ？私には分からん。

折原「えと、Aちゃん。僕の上着着てて下さい。風邪引いたら駄目なので」

A 「ありがとうございます」

センラさん優しい。紳士みたいな人だな。

一ノ瀬「それは置いておいてA、危ないだろ。何で橋から飛び降りたんだ」

A 「？そんなの男の子が溺れていて死にそうだったからですよ」

一ノ瀬「だからって飛び降りてAが死んだらどうするんだ」

何だ、そんな事か。

A 「誰かを救って死ねるのなら私は本望です」

そう言うと皆の目が見開いた。

坂田「な、何でそんな事言うん？僕はAちゃんが死んでまったら悲しいで…？」

A 「……私は身体が…いや、存在そのものが穢れてるんです。別の言い方をしたら私は欠陥品なんです。そんな私が誰かを救う為に役に立てるのであれば私は……命ぐらいくれてやりますよ。安いもんです」

相川「何を…言ってるの？Aちゃんは…穢れてなんて無いよ…？」

そんな悲しそうな目で私を見ないでくれ。私は本音を言っただけだ。

A 「話が逸れてしまいましたね。このままだと本当に風邪を引いてしまうので私は帰ります。皆さんはゆっくりして行って下さい」

私は風邪を引かない為に早足で寮に向かった。