おれが看病してあげる 【孤爪研磨】

気にしすぎる、ワケ。研磨side ページ43

クロから烏野のセッターのことを聞いてから、
そこまで自分では気にしていないように思ってたけど、

「やっぱり気になる・・・。」

「お！研磨何がだ？！」

「虎、うるさい。少し黙って・・・。」

やっぱりAの事となると、
気になるもので。

試合中は勿論目の前のことに集中。
だけど、俺は見逃さなかった。

試合終了直前、
Aと烏野のセッターの視線が合ってたことを。
Aはそこまで気にしてないようだけど、
………男の方はAに好意を持っているのは見てわかる。

(・・・少しよそ見してたの、クロにバレたらめんどくさいな・・)

そんな俺の気持ちを見透かしていたのか、

「おーーーい、研磨くん。試合中は終わりがけであれ最後まで集中。」

と少しニヤニヤした様子で声をかけられる。
そのニヤニヤした顔が、どうもムカつく。

「・・・ごめん。」

「お、やけに素直だな。どうした？？」

やや少し驚いた顔で見てくる。

するとAがドリンクを持って駆け寄ってくる。

Aは、
俺だけを見てる、って言ってくれた。


俺って、
こんなに傲慢だったっけ。
こんなに誰かを独占したいと、
感じたことがあっただろうか。


なんでだろう、モヤモヤする。
難しい顔でもしていたのだろうか。
Aが俺の顔を心配そうに見ている。


(・・・可愛いな、やっぱり)


「ねぇ、試合中Aは一体誰のことを見ていたの？」

嫉妬も可愛い、なんて→←君の視線のその先に。

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