私は愛を知らない【黄瀬涼太・青峰大輝】

story15 ページ15

貴「あー...これね。キスマーク」

青「見りゃ分かるっつーの。
つか今俺言ったじゃねぇか。
で、彼氏いねーのに何であんだよ？
お前遊んでんの？」

貴「遊んでるわけじゃないけど
まぁ...側から見りゃ遊んでるのか。
これ涼太と寝た時付けられたやつ」

青「...は？涼太って黄瀬か？」

貴「そ、黄瀬涼太」

青「お前ら...そういう関係なわけ？」

貴「一回だけ。
別にそういう関係ってわけでもないし
なんていうか流れで？
でももう次はないから」

青「黄瀬を好きじゃねーのに寝たって事か？」

貴「好きなわけないじゃん
私誰も好きにならないんじゃないかな(笑)」

青「中学ん時は好きじゃねー奴と付き合って...
今じゃ付き合ってもねぇ奴と寝てんのかよ」

貴「今は好きじゃないから誰とも付き合わないし
勘違いしないでよね。
毎回誰かと寝てるわけじゃないから。
本当たまたまの１回。
キスマークとか付けるから厄介になっただけ。
ちなみに周りにはこれ大輝が付けた事になってるから(笑)
涼太と寝たの知られると面倒だし...
だから咄嗟に大輝と付き合ってるって言っちゃった」

青「は...何でだよ。...そういう事か」





しばらくすると...
いつも頼んでいるオムライスが来た。

大輝のオムライスには
ナポリタンもついていて特盛サイズ。



大輝は無口になってひたすら食べてた。

何か機嫌悪い？
なんとなくそう思ったけど
面倒だし私も無口でオムライスを食べた。




相変わらずデミグラスソースが合っていて美味しい。

この味好きだな。



私がトイレに行っている間に
大輝は会計を済ませていてくれてて
私の鞄を持って先に外に出ていた。



貴「大輝ごちそうさま！ありがとね」

青「おう」




いつもの大輝なら次はお前が奢れよとか
帰りにアイス買えとか言ったりするんだけど

何かやっぱり機嫌悪い。
私何か言ったっけ？

勝手に彼氏に名前使ったから？







" グイッ "



貴「え、何？！」

青「ちょっと来い」



大輝は私の腕を引っ張って
人気の少ないビルの間に入って行く。



暗っ...



" ドンッ "


大輝は壁に私を追い詰め、手で壁をドンっと突いた。



えっと...壁ドンってやつ？




貴「...何？何か怒ってる？」

青「お前いい加減そういうのやめろ」



大輝は私の目を鋭く見つめながらそう言った。

story16→←story14

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す