他人のそら似【zm】 ページ8
zm「くっそ……ｯ」
最悪や
偵察のつもりで敵地に潜り込んでみれば、これでもかと言うほどに張り巡らされていた罠
勿論、いつもならそんなものに引っ掛かったりせんけど
ﾆｬｰ
一匹の黒猫が、罠に掛かりそうになっていて
思わず手を伸ばしてしまった
追ってくる敵兵
慣れたように森の木々を走り抜けるが、腹からドクドクと流れていく赤は止まることを知らない
zm「……ｯ」
視界が歪んで、ドサリという音と共に俺は倒れ込んだ
もう近くまで敵兵は迫っている
……せめて、最後に皆の声が聞きたい……
耳元のインカムに手を伸ばす
zm「…………壊れてもうてるやん…」
ちゃんと操作している筈なのに、一向に繋がらないインカムに文句を吐き出す
すぐそこで足音が止まった
…あーあ…ここで終わりかぁ
もっと生きていたかった…まだ暴れ足りんし
暗くなっていく視界
血を流しすぎたせいだろう、貧血というやつか
緑色の地面に広がる赤色は、もう自分が助からないことを予期していて
でも、アイツのもとへ行けるのなら、なんて思ったりもして
自然と笑みがこぼれる
zm「…A……俺も、もう逝くな」
そっちに
ﾊﾟｧﾝと鳴った銃声を最後に
俺は意識を失った
失った…はず
目を覚ますと、知らない木製の天井が目に映る
身体を起こそうとしてみても、腹部に強烈な痛みが走って叶わなかった
zm「……？どこや…ここ」
思わず呟いたその言葉は、誰に返されるわけでもなく宙に消えていく
ふと、横から気配を感じた
すぐに気配の方を見れば、俺の寝かされているベッドの横に椅子がある
そして、椅子に座って寝ている人間の姿
zm「……は」
A？
死んだはずの仲間が、何故かそこにいた
5年前…戦争で命を落とした筈のA･ビリジアンが俺の横で寝ている
おかしい
……俺は、死んだんか………？
真偽を確かめようと、もう一度Aの名前を呼んでみる
すると、目の前の人物はゆっくりと目を開けた
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おつきみ(プロフ) - 大福の残骸さん» コメント書くのは勇気がいりますよね…お気持ちとてもわかります！それでもこうして感想を伝えて頂けて嬉しいです…。こちらこそありがとうございました！ (2021年2月10日 1時) (
レス) id: a31619cde8 (このIDを非表示/違反報告)
大福の残骸 - 初コメ失礼します！やっとこさコメントする勇気が出たのでコメントさせていただきます！初めて読んだときから文章の長さや行間に惚れてしまいました！内容も長さも最高で読んでいる間は時間も忘れて読み耽っていました。長文乱文失礼いたしました。 (2020年12月27日 21時) (レス) id: d02585a088 (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - ありがとうございます…！今まで書いてきた中で特に好きだなぁとおつきみも思っていましたのでとても嬉しいです！長文コメントもとても嬉しいです！こちらこそ、よろしくお願い致します。 (2020年7月30日 10時) (レス) id: a31619cde8 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - 「0」や「ずっと一緒」は必死に涙をこらえながら二人を最後まで見守りました。二回連続投稿してしまいすみません、この作品に出会えて本当によかったです！これからも、影ながら応援させていただきます。 (2020年7月30日 1時) (レス) id: fb051f3153 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。「どうやら俺はあと100日しか生きられないらしい」から来ました。夢主がd!メンバーに与えた影響に対してのメンバーの心情の移り変わりの表現が本当に素晴らしくて、五回くらい泣いてしまいました。rbrと夢主の関係性がとても好きで、 (2020年7月30日 1時) (レス) id: fb051f3153 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おつきみ
| 作成日時：2020年2月12日 22時
