37.恋愛経験 ページ37
どうやら、
部活前にわざわざ電話をかけてくれたみたい。
「心配かけてごめん…」
『んーん、俺が勝手に心配してるんだよ。
いつも言ってるだろ？』
「玲王、いっつも私に優しいよね。」
『…え？』
「…あ。」
心のなかで言ったつもりが、
声に出てた。
「ごめん、なんかその…。」
『…こんなことするの、
お前だけだよ。』
ねぇ、玲王。
これ以上、
好きにさせないでよ。
そういう気持ちにさせないで。
「玲王の馬鹿、アホ。」
『急に酷いなお前。』
「玲王が悪いんだもん。」
誰だって勘違いするんだからね、
そんな事言われると。
『悪くはねぇだろ。』
「うわ、無自覚。」
『なんなんだよ全く。』
いつもみたいな会話に戻る。
やっぱ、こっちのほうが落ち着くかも。
だけど…。
ちょっとだけ、
踏み出してみる。
「玲王、あのさ。」
『ん？』
「玲王って、ずっと女の子達から人気だけど、
彼女とか居ないの？」
居るなら尚更、
私に構っているのは良くない。
２人きりでいるのも良くない。
『ああ、いたことはあるけど、
今は居ねえよ。』
居たことある…のか。
『てか、こんなこと聞いて面白えのかよ？』
「面白くはない…けど、
言ったでしょ、
玲王のこと知りたいって。」
『…そっか。』
良いぞ、まだ時間あるし。と
画面越しに椅子に座る音がした。
『欲しいモノは全部手に入れる。
そうやって俺は育ってきた。
だから、それは女だって同じ。
周りからチヤホヤされてるような、
高嶺の花、って感じの…
周りは欲しがっているけど手が届かない存在
そういうの見たら、なんとなく欲しくなってた。』
高嶺の花…。
私とは、正反対だな。
『取り敢えず、
そいつらに俺に興味を保たせて、
それから告られて付き合う、みたいな流れ。
だけどやっぱ、
人として好きになることは１度もなかったかも。』
「…どういうこと…？」
『そのまんまの意味。
手繋いだりキスしたり、
恋人になったら、そういうのは嫌でもしなきゃいけない。
だけど、そういうのって
本当に好きな奴としかしたくない。』
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照山紅葉(プロフ) - まむさん» コメントありがとうございます！めっちゃ嬉しいです！今後とも宜しくお願いします〜！ (1月18日 7時) (
レス) id: 4eedfa653b (このIDを非表示/違反報告)
まむ - 玲王くん、それはな、嫉妬って言うんや。ほんっとうにこの話大好き愛してます (1月17日 22時) (レス) @page15 id: 92ead78b3b (このIDを非表示/違反報告)
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