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なんとか3人の悪魔たちに気づかれることなくコートに到着する
大竹「……………ねぇ、これ逆に目立ってると思うよ？」
A「え？そんなことないでしょ！完全に壱青くんで隠れてるよ！」
壱青くんの背中に隠れての移動は前からだと全く見えないからとても妙案だと思ったのだけど
大竹「逆効果じゃない？めっちゃこっちガン見してきて怖いんですけど…」
とても顔が引き攣っていて苦笑いの壱青くん
A「ソ、ソンナマサカ」
壱青くんの大きな背中からチラッと前方を覗くと
A「ひいぃぃぃ！！」
それはそれは本当の悪魔かと思うくらい恐ろしい顔をして、目が合うとにっこりと笑う3人
貴方たち子供に夢を与える側じゃないの！？絶対にしちゃダメな顔してるよ！？どこぞの輩か！
急いで壱青くんの背中を盾にするけど刺すような視線は変わらなくて、ブルブルと震えていると
清水「おーい！壱青！A！もう試合始まるで！はよこっちこい！」
清水さんの大きな呼び声に硬直していた私と壱青くんが動き出す
なるべく何でもないように自然を装いながら通り過ぎようとすると口パクで小川くんに「後で覚えとけよ」的なことを言われたような気がする…
え、怖、見間違い？後、私 一応先輩だよね？
なんとか無事に試合が始まり写真を撮ることに専念する、やっぱりバレーボールをしている選手たちは活き活きしていてとてもカッコいい
夢中になってその一瞬一瞬をフィルムに焼き付けていく
A「この仕事は天職だな…」
試合終了後
今日の試合もいい写真が撮れたなとほくほくとして会場を後にしようとすると
小川「俺、後で覚えとけって言ったじゃん？」
背後から恐ろしい言葉とともに肩に手を置かれる
(あぁ、見間違いであってほしかったと)油が回っていないロボットのようにギギギッ…と振り向くと、そこにはにっこりと笑っているけど完全に目が笑っていない小川智大くんご本人が
A「あだだだだだ！小川くん！痛い！締まってる締まってる！ギブ…！」
小川「ねぇ、なに勝手にどっかいこうとしてんの…？」
小川くんから全く嬉しくない絞め技をくらう
A「ちょっと！そこの巨人2人！見てないで助けてよ！」
こっちをニヤニヤしながら静観している巨人2人に助けを求めるけど全っ然助けてくれなさそうで あ、何？私、死んだ？
しかも「めっちゃ必死じゃん笑」「どうする？助けてあげる？笑」とか言ってる
一応こちとら女子だぞ！？永露元稀に至っては大学の後輩で在学中は可愛がってあげたほうなのに！薄情者達め！
まずいぞ、ここは奥の手を出すべきなのか…？？
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作者名：な | 作成日時：2023年12月10日 21時
