臆病な私達【三途春千夜】

・ ページ12

煮え切らない気持ちで過ごす一日は長く感じて



外で別れたっきり店に春千夜は訪れない



少し期待した私が馬鹿で、そんな日は浴びる程お酒を飲む
飲めばその分お金は比例して稼げて満足なのに


『ぜんっ…ぜん…満たされない…』



苛々するし、歪んだような感情が押し寄せてしまう




「Aさん、お疲れ様です。飲み過ぎですよ？」
営業が終わった後にﾎﾞｰｲの子に心配され微笑めば顔を赤くする



こんな子を好きになれたら、惨めな想いも歪んだ自分も見ずに済んだのに



『ありがと、帰るね〜また明後日』


ﾌﾗﾌﾗな足を前へ前へ進めたら外の空気で浄化されて寂しくなった



何やってんだろ、ほんとに。






明日が休みと言う事もあって寂しさを埋める為の私の悪い癖


『もしもし〜私、酔ってないって〜会える？』



少しでも嫉妬してよ


少しでも怒って


あの人になら怒るの？


あの人になら笑いかけるの？



今頃、触れてるの？


ねぇ、春千夜






教えてよ

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す