何日か遅れたエイプリルフール。 ページ14
今日、綾辻探偵事務所には私しか居ない。
何処か遠く、確か関西の事件に綾辻先生と辻村さんは向かい、私は留守番となったのだ。
理由は単に私の監視は此処でも出来る事と、新幹線の代金を減らす為。
私はお茶を飲み、普段綾辻先生が乗っている安楽椅子に座ってボウッとしていた。
あ「…暇、だなぁ…」
京「そうか?」
あ「だって、話相手が居ないんですよ?貴方を除いて」
京極夏彦は既に死んでいる。
なのにこうやって彼が私の元に姿を表せるのは彼の異能が私に掛かってるからであろう。
序でに私はこの世界にトリップしてきた身。
今は綾辻先生が知らぬ事でも私なら知っている。
__まぁ、話が崩れてほしくないので黙っているのだが。
京「…ふむ、誰かに嘘を付いてみたら如何かのう」
あ「はい?何故です」
京「今日は何月何日じゃ」
あ「四月一日…あ」
京「気付いたか?」
そうだ、今日は綿貫の日だ。
この頃に綿を回収していたとか何とかでそう云われている。
其れを覚えているなんて、流石京極さんだ。
あ「京極さん…(綿貫の日を)覚えていらしたとは、流石ですね」
京「否、皆(エイプリルフールを)知っている日じゃぞ?」
あ「え…(綿貫の日が判らなかったのは)私だけですか?否、そんな事は…」
もしも、綿貫の日だとこの世界の人間の90%以上の人が知っているのなら…。
__凄い、この世界凄い。色々とやばい。
併し、それについては直ぐに違うと理解した。
京極さんが云っていた「嘘を付く」と「綿貫の日」は関係しない。
__ならば、如何云う意味だ?
京「何を考えておるか判らぬが、今日はエイプリルフールじゃぞ」
あ「………あ」
京「真逆、トレーニングの日やストラップの日だと考えていたのか?」
あ「否、綿貫の日だと」
京「其方か」
京極さんは「物事を難しく考え過ぎてるのう」と溜息を付いた。
其の通りだ、私は単純思考とは物遠い思考をしている。
まだトリップする前、虐めを如何対処するかと色々と考えたが丸一日考えた末の結論が「先ずは先生に云うことから始めた方が良いのでは?」だった。
京「併し、そういう思考は可也役に立つ。綾辻君じゃなく儂の処に来てはくれんかのう」
あ「嫌ですよ、私は一人傍観者としてこの世を堪能出来ればそれで」
__綾辻先生とイチャイチャしたいけど。
心の中でそう思い、瞬時に私の脳内から消し去った。
あ「処で、騙すなら綾辻先生ですよね」
京「判っておるのう、流石じゃ」
__綾辻行人騙すチーム、結成。
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みすゞ - すごくかっこいいです…。これからも応援してます! (2021年12月19日 23時) (レス) @page16 id: a79f0b541b (このIDを非表示/違反報告)
文ストは神 - 面白いです!更新楽しみにしてます。頑張ってください! (2021年7月23日 17時) (レス) id: 83c4af30f1 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ味の白兎 - 頑張って下さい!応援しています! (2019年4月1日 21時) (レス) id: 8cc010c4ca (このIDを非表示/違反報告)
天野紗綾 - 更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2018年1月17日 23時) (レス) id: 17282353fe (このIDを非表示/違反報告)
曇天に笑う - 更新して欲しいです! (2017年11月29日 8時) (レス) id: 9a5180e9be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜木 華奈 | 作成日時:2017年1月9日 22時