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37話 ページ5

綾「無駄なことは考えないことだ」

綾辻先生は冷静にそう云って言葉を続けた。

綾「俺の目から逃れようと多くの犯罪者が無数の工夫を重ねてきた。併しその工夫が報われたことは一度もない」

男性教諭__犯罪者__がその声に怯え、もう一歩下がる。
その時「綾辻先生」と呼ぶ声が礼拝堂に響いた。

辻「嗚呼もう!こんな所で勝手に関係者を集めて!無断で犯人の告発を行なってはならないと何度警告すれば判るんですか!秋夢さんも止めて下さいよ!」

綾「おや辻村君」

綾辻先生はそう云った後、辻村さんを見てこう云った。
序でに私は反抗は出来ないが、止めるのが正しいとは思わなかった為無言だ。

綾「相変わらず最悪のタイミングでやって来るな、君は」

瞬間、男性教諭は逃げようと一気に駆け出した。

綾「辻村君、其奴が犯人だ、捕まえろ!」

あ「凄い…」

__国語の先生の癖に脚が早いな。
そんな事を思い乍らも辻村さんに突進する少し前で私は脚を出し、男性を転ばせた。
混乱してた辻村さんも直ぐに男性の腕を捻り、馬乗りなって動きを封じる。

辻「大人しくして下さい、貴方には黙秘権、それに弁護士を雇う権利が有ります」

綾「相変わらずその手の台詞が好きだな辻村君」

辻「だって…折角黙秘権が有るんですから云わないと損じゃないですか!」

綾辻先生にそう云われ、何を考えているのかドヤ顔でこう答えた。
__ドヤ顔する処だろうか。
まぁ、辻村さんが可愛いから良しとしよう。

綾「映画に感化され過ぎだ、第一そんなのんびりとした権利を使う時間は彼には無いと思うが」

確かに綾辻先生の云う通りだ。
私は心の中で頷いた。

辻「そんな事より!今回の独走は上に報告しますからね。これ以上警告を無視して勝手に犯人を告発をするのであれば、我々特務課でもしかるべき対応を」

綾「何を云う。事件の解決を依頼したのは君達だ。故に俺は従順な犬となって従い、事件を解決した。その上状況は一刻を争ったのだ。その男が殺したい児童はまだ居たからな。特務課が俺を飼い犬だと思ってるなら芸をこなした時の褒め方くらい学んでほしいものだ」

その時、完全に空気になっていた男性が叫んだ。
辻村さんが反論に困ってる様子だったからナイスかもしれない。

「如何して私が捕まるんだ!ガキども、毎日俺を莫迦にするあのクソガキどもに、世間ってものを思い知らせる、全員俺にしたことを後悔させてやる時まで!それまで私は捕まる訳には…!」

__苦労されているんですね、先生。

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 綾辻行人 , トリップ   
作品ジャンル:恋愛
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みすゞ - すごくかっこいいです…。これからも応援してます! (2021年12月19日 23時) (レス) @page16 id: a79f0b541b (このIDを非表示/違反報告)
文ストは神 - 面白いです!更新楽しみにしてます。頑張ってください! (2021年7月23日 17時) (レス) id: 83c4af30f1 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ味の白兎 - 頑張って下さい!応援しています! (2019年4月1日 21時) (レス) id: 8cc010c4ca (このIDを非表示/違反報告)
天野紗綾 - 更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2018年1月17日 23時) (レス) id: 17282353fe (このIDを非表示/違反報告)
曇天に笑う - 更新して欲しいです! (2017年11月29日 8時) (レス) id: 9a5180e9be (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜木 華奈 | 作成日時:2017年1月9日 22時

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