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Aside





ぽんぽんと、一定のリズムで背を叩く。


時々漏れる嗚咽と、震える体。


彼は泣くのを我慢している。


それを促すことはできない。


彼の怒りは私にも向いているから。






"どうして教えてくれなかったのだ"という怒りが。







降「……A」


『なに』


降「どうしてお前は」






そこで言葉は途切れた。


絶えることなく背中をさすってやれば、ぽつぽつと先の言葉が紡がれていく。






降「どうしてお前は誰かを助けることができるんだ。萩原の時も、松田の時も、ヒロの時も……。俺は何も……何もできなかった」


『………』


降「どうしたら大切な人を守れるようになるんだ」






まるで小さな子供のようだった。


一回りも二回りも私よりも大きいのに、


道に迷った泣き虫の子供みたいだった。


そして私も答えられずにいる。







一度失ったことがあるから。







そう言えないのは何故だろうか。


まだ全て終わっていないからだろうか。


伊達を生き延びさせなければ。


その使命感からだろうか。


わからない。






何故言えないのだろう。






いつかのベルモットの声が蘇った。






"それは依存じゃないの"



"あなたの命も失われてはいけないのよ"






私はただ大切な仲間が笑っていればそれで。

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白ウサギ(プロフ) - まなさん» ありがとうございます!励みになります。頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします (2020年12月15日 17時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - めっちゃ面白くて1話から一気読みしてしまいました!これからも更新頑張ってください!楽しみに待ってます! (2020年12月15日 14時) (レス) id: 0c8a00fae9 (このIDを非表示/違反報告)
白ウサギ(プロフ) - 毬莉さん» コメントありがとうございます!絶対松田さんは待ってくれると思います! (2020年10月4日 14時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
毬莉 - 陣平のこと大好きです!こんなに手が汚れてしまった私でも待っててくれる彼は最高です!更新頑張ってください! (2020年9月29日 0時) (レス) id: 6812348321 (このIDを非表示/違反報告)
白ウサギ(プロフ) - ありがとうございます。更新頻度は少なくなりますが、頑張ってきいきます (2020年9月26日 1時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白ウサギ | 作成日時:2020年8月14日 15時

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