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ASide
程よくお酒が回ってくる。
ちなみにキャンティはもう潰れて寝ている。
今はベルモットと無言で飲み続けているのだ。
彼女が何を考えているのかはわからない。
けどもどこか悲しそうなのは確かだった。
『…………………』
カラン、とグラスに入った氷が音を立てる。
少し潤んだ瞳でそれを見つめれば、なんだか喪失感に襲われた。
胸にポッカリと穴が空いたような。
べ「どうしたの?」
『いえ…………』
べ「こんなときくらい吐き出せばいいのに」
ぽつりと零す彼女は柔らかな笑みを浮かべていた。
本日何杯目であろうか。
どれだけ飲んだかわからないがおかわりをする。
マスターが少し心配そうに見ているが気にしない。
これは独り言だ。
そう言い聞かせ、言葉を紡いでいく。
『本当にこの選択が正しいのか、不安になる。同じ選択肢なんてないけれど、もしあの時と同じようになってしまったら…………。
そう考えると怖くて仕方ない。また彼らを失うのが怖い。全ては私の行動で決まるのに。躊躇してる時間なんてないのにね。
そんな弱い自分が嫌になる』
そう吐き捨て、カクテルを飲み干す。
かなりきつかったが、ぼやけた視界に歪む思考には丁度いい。
ベルモットは黙って聞いていた。
そして一言。
べ「puppy、貴方は何を背負っているの?」
『全ての未来を。彼らの命を』
私は一度死んだ。
いや、正しくは死んでいないのかもしれない。
その辺はよくわからないけど、これだけは言える。
与えられた二度目の人生は彼らのために捧げよう。
…………私は彼らがいないと生きていけないの。
べ「それは依存じゃないの?」
『そうかもね。でもそれだけ大切なの』
一人でも失えば、きっと私は壊れてしまうだろう。
意味のないため息ばかりが私の精神の弱さを写し出していく。
深夜の二時。
流石にこれ以上飲むのは危険だと判断した私は、お金を置いてバーを後にした。
ベルモットはキャンティを送り届けるらしい。
飲酒運転?
大丈夫でしょう。
私は一人で夜道を歩いた。
ただ星空が綺麗で美しいと思った。
ただそれだけ。
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白ウサギ(プロフ) - 麗さん» 間違えだらけですみません、ご指摘ありがとうございます。修正しました。また何か誤字や不備がございましたがお手数をお掛けしますがお知らせください。 (2021年6月3日 9時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 27ページ angei 最後のスペル iではなくlだと思います (2021年6月2日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 同じく19ページ 半眼出だし 出 は不要かなと思ったのですが勘違いでしたらすみません (2021年6月2日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 19ページ メイク道化かして? の 道化 は誤字ではないでしょうか? (2021年6月2日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 15ページ 萩原だけだった日が だったら ではないでしょうか? (2021年6月2日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白ウサギ x他1人 | 作成日時:2018年11月19日 0時