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この部屋に一体何があると云うのだろう。
安吾に何が起きたと云うのだろう。
私は狙撃されて死んでいた。
銃火も見えなかったし、弾丸に遅れた発射音も聞こえなかった。
それに標的を外したと見るや、すぐさま撤退する判断。
明らかに専門家だ。
つい先程、私は死んだ。
胸を狙撃されて死んでいた。
私の異能がなければ。
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私は階段の手摺りを滑り落ちるようにして外に出た。
狙撃手はまだそれほど遠くには逃げていないはずだ。
正体を確かめる必要がある。
私は罪のないホテル内の客を何人か突き飛ばしながら建物を出た。
狙撃のあった楼閣の方向に走りながら、懐の携帯電話を取り出す。
優秀な狙撃手は1粁の距離からでも標的の心臓を射貫く。
だが目測では、狙撃点からそれほどの距離もない。
狙撃手が居たのは私も知っている建物だ。
この街のことなら地図にない裏路地まで頭に入っている。
敵の逃走経路も、おのずから幾つかの可能性に絞ることができる。
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織田作之助
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ミュウ=ムー(プロフ) - 教えてくださり、ありがとうございます。 (2018年9月20日 19時) (レス) id: 1429768fb6 (このIDを非表示/違反報告)
kana(プロフ) - オリジナルフラグははずさないといけませんよ。違反行為なので (2018年9月20日 19時) (レス) id: 8d50bc542b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:皇帝ペンギンM← | 作成日時:2018年9月19日 21時