検索窓
今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:307,252 hit

序章3 ページ4

(→side:A)

入学式の会場である鏡の間にはすでに多くの生徒が集まっていました。
整列する新入生たちが緊張気味に会場をキョロキョロと見まわしている後ろをそろりと通り抜け、
私は在校生…寮長たちが集まっている場所へと向かいます。

「あら、A…イデアはどうしたの?」

私の姿を確認して最初に声をかけてきたのは、ポムフィオーレ寮寮長のヴィルさんでした。
今日は式典という事もあって、普段以上にメイクに力が入ってるよう……いつ見てもきれいな方です。

イデアさんのことを聞かれて、私は困ったように肩をすくめ、両手に抱えるタブレットに目をやる。
その様子を見て色々と察したらしいヴィルさんはわざとらしいため息をつきました。
…きっと、タブレット越しにイデアさんに聞こえるようにでしょう…。

「ハァ…やれやれ……」
「フン、あれだけの啖呵を切っておきながら結局出てこないとは…やはり無能のままだったね。」

不機嫌そうに話に混ざってきたのは、ハーツラビュル寮寮長のリドルさん。
同学年で寮長を務めている方の一人です。

たしか、式に出席するしないでひと悶着あったと、イデアさんから聞きました。

「寮長がこうも適当では、寮生も苦労していることだろう、同情するよ。」
「そ、その節は…申し訳ありませんでした…」
「君が謝る事じゃない。…まったく、しっかりと会合や式典の準備に参加するその規律正しい姿勢…
 イグニハイドにはもったいないよ。今からでもハーツラビュル寮に転寮しないかい?」
「あら、Aの薬草学の知識の高さならポムフィオーレに欲しいわ。」
「おや、Aさんは慈悲深い方でもある。我がオクタヴィネル寮に相応しい方です。」

なぜか話の流れが私の取り合いになったところに参戦してきたのは、オクタヴィネル寮寮長、アズールさん。
彼もまた2年生にして寮長の座についている方です。

リドルさんにしろ、アズールさんにしろ、とてもしっかりした方で、同い年とは思えません…。

「アズールさん、おはようございます。」
「おはようございます、Aさん。…おや、イデアさんはタブレット越しの参加ですか。」
『……』

タブレットからは何も聞こえてこない…。返事をされていないのか、マイクを切っているのかはわからないけれど…。

序章4→←序章2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (94 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
276人がお気に入り
設定タグ:ツイステ , 夢小説 , 男主   
作品ジャンル:ファンタジー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

リゼ - 白樺葵さん» 学園内の身長のトップはツノ太郎では、、、 (2022年6月23日 14時) (レス) @page32 id: bd60c7e03e (このIDを非表示/違反報告)
白樺葵(プロフ) - 星猫さん» >星猫さん こんにちわ!知っているレベルで言えば「僕のヒーローアカデミア」「BEASTARS」「怪物事変」「文豪ストレイドッグス」…と、このあたりでしょうか?総じて異能力バトルや、妖怪が出てくるお話が好きです(^^) (2021年3月4日 17時) (レス) id: 62e8178f4a (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか? (2021年3月4日 17時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:白樺葵 | 作成日時:2020年11月9日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。