愛唄76 ページ16
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―マスター寮へ帰る日。
私たちは一度寮へと帰った。
寮に帰る前連絡をしていた。
寮へ帰ると、みんな今晩の支度をしていた。
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―そしてその夜、葬儀場でAの通夜が行われた。
Aの仕事に携わったプロデューサーやAの知人、そしてマスター寮のみんなが通夜に参列した。
七海君はずっと私の隣の席で泣いていて、音也たちは泣いていなかったが、泣くのを堪えるように唇を噛み締めていた。
私はなぜか...涙が出なかった。
私は写真の中で笑うAをまっすぐ見つめていた。
どうして私は、涙が出ないんだ。
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―通夜が終わり、寮へ帰ると私はAの部屋にいた。
Aのベッドや、机、ぬいぐるみ、ピアノ。
どれもAの思い出の品だ。
私はピアノへ近づき、鍵盤をそっと撫でる。
ここで彼女はいつも、私たちのための曲を...
「__一ノ瀬さん。」
ト「__七海君。」
すると、七海君が部屋に入ってきた。
春「ここにいたんですね。」
ト「ええ、君はどうしたのですか?__それは、なんですか?」
私は七海君が手に持っているものを見つめた。
七海君は少し大きめの木の箱を持っていた。
春「__Aちゃんに頼まれていたものです。何かあった時に一ノ瀬さんに渡して欲しいって。」
ト「え__」
彼女が、私に...
春「__じゃあ、私はこれで。」
七海君は私に箱を渡すと、部屋を出ていった。
__一体、何が入っているのだろう。
私は木の箱を開け、中身を確認する。
中にはCDのディスクが一枚、そして『トキヤ君へ』と書かれた封筒が一枚入っていた。
私は一度箱を机の上に起き、封筒を手にする。
封筒を開け、中に入っている紙を取り出し開けた。
これは...Aからの手紙だ。
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紗也(#°v°#)(プロフ) - チョコさん» 最後までご覧いただきありがとうございました!凄くうれしいです ほかの作品でもぜひよろしくお願いいたします。 (2019年9月29日 9時) (レス) id: d5484eee06 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ(プロフ) - 君への愛唄最後まで読ませていただきました!とっても感動しました。推しがトキヤなのもあると思いますが、最後の方は本当に涙が止まりませんでした。本当に最高の作品でした!これからも、応援してます!! (2019年9月29日 0時) (レス) id: ffd29b2558 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紗也 | 作成日時:2018年8月2日 21時