検索窓
今日:3 hit、昨日:4 hit、合計:73,320 hit

078 ページ31

.


た、助かった!

と思いきや。


「最寄り同じだったよな?家まで送るから、もう少し話そう」


そうだ。彼は一度私の家に来たことがある。
逃げ場がない。

いやでも、急に襲ったりはしなさそうだし、これから会う予定もないし・・・。


とりあえず、上手く切り抜けよう。今日だけだ。


「今付き合ってる奴ってどんなの?」

「・・・」

「俺よりいいの?」

「・・・うん」

「どの辺が?」

「全部。」


出来るだけ会話の続かないように返事をするも、洋介は会話を途切れさせまいと無理やり話を続ける。

正直鬱陶しいが、駅から家までの時間だけだ。
我慢しよう。


そうこうしているうちに、私の家の前に着いた。


「じゃあな、A。またすぐ連絡するから」

「洋介のことはブロックしてるから連絡来ても返せないと思うけど。」

「そう言わずにさ、一回でいいから!」

「しつこいな、早く新しい人見つけてよ」


キリがないと判断した私は、洋介を無視して家に入ることにする。

背を向けて一歩踏み出した、その時。


「待てって・・・」


洋介が、後ろから私を抱き締めた。

抱き締められているのに、入野さんの匂いじゃない。
気持ち悪くて、引き剥がそうと必死に藻掻く。


「離して!もういいでしょ!?」

「嫌だ」

「お願いだから、ねえ・・・!」


目には涙が溜まる。

いや、いやだ。気持ち悪い。
入野さんじゃないと、触れて欲しくないのに・・・。


「わかった」


徐に、洋介は私の体を放した。


そして微笑んで、ゆっくり口を開く。


「キス、させてよ」


「そうしたら諦めるって約束する」


.

079→←077



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (83 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
166人がお気に入り
設定タグ:kiramune , 入野自由 , 男性声優   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

真桜(プロフ) - 莉兎さん» いえ…!!ラジオは入野さんの素が出ますもんね笑 入野自由cv.入野自由って結構きます笑 毎回読む度に心拍数が凄くて…笑 本当に大好きでお気に入りの作品です!!勿論です!応援してます! (2019年6月2日 21時) (レス) id: 18be0f9570 (このIDを非表示/違反報告)
莉兎(プロフ) - 真桜さん» コメントありがとうございます。実はそれを1番意識して書いているのでそう言って頂けてとても嬉しいです…!ラジオの聞きすぎでしょうか、脳内で自動再生されたCV入野自由を頼りに執筆しております(笑)これからもご愛読、ならびに応援よろしくお願い致します!! (2019年5月26日 20時) (レス) id: ba3d0050a9 (このIDを非表示/違反報告)
真桜(プロフ) - いつも楽しく拝見させて頂いてます…!!私の勝手な偏見なんですけど、入野さんこういう口調っぽそうだなーとか、こういう行動しそうだなーって思って本当に凄いなぁって思います!毎日更新楽しみにしてて…お受験でお忙しいと思いますが、受験合格応援してます! (2019年5月26日 20時) (レス) id: 18be0f9570 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 莉兎さん» ありがとうございます。いつか機会があればお願いします。 (2019年5月26日 17時) (レス) id: 41b914f6ac (このIDを非表示/違反報告)
莉兎(プロフ) - りささん» 謝ることないですよ(・・;)お気になさらないでください、、! (2019年5月26日 16時) (レス) id: ba3d0050a9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:莉兎 | 作成日時:2019年4月22日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。