お隣さんは女たらし【羽宮一虎】 (ページ4)

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元はと言えば。ページ4

あれは寒い寒い冬の日だった。

A「えーっと、鍵・・・えー、どこどこ・・・

え、ない？」

その日は仕事終わりに上司に捕まって3時間居酒屋で飲みニケーションという拷問をされ、疲れ果てた私。

終電だから解散しようとなり、やっと帰ってこれたのだ。

だがしかし、わたしの鞄には自宅の鍵がない。

A「うそでしょ・・・」

鞄をひっくり返し鍵がないか必死に探す。

いくらマンションのエントランスとはいえ、十分に寒い。

よく思い出せ私。

朝家の鍵を閉めて、鞄に入れたよね・・・

あ、ランチの時に一回キーケース出したかも?

わたしは一日の私の行動を振り返っていた。

あぁ、デスクの引き出しに入れたままだ。

A「最悪・・・」

近くの同僚の家に泊めてもらおうかな・・・

そう思い携帯を出したが、電池切れ。

A「まじか・・・」

財布はある。
もう近くのホテルでも泊まるしかないかなー
でもうちの近所ラブホしかないよな・・・

今日金曜だし空いてるかな・・・

そう思ってマンションをでようとしたときだった。

「あれー？お隣さん？」

A「あ、こんばんわ・・・」

隣に住んでいる羽宮さんが帰ってきた。

「入らないの？」

不思議そうな顔で私を見る。

A「鍵、会社に忘れてしまって・・・」

一虎「あー、じゃあとりあえず中入れば？もしかしたら玄関の鍵閉め忘れてるもかあるかもだし。」

・・・ナイスアイデア！

今までイケメンだけど、毎回違う女連れてきて夜な夜なアンアン言わせてるだけのただのチャラ男だと思ってたけどたまにはいいこと言うじゃん！！

一虎「ほら、おいで？」

A「ありがとうございます・・・」

羽宮さんにオートロックの鍵を開けてもらい、マンションの中に入れた。そして自分の部屋の前・・・

A「・・・開いてない。」

一虎「残念。行くとこないんだったらとりあえず俺んちくれば？」

ニコッと笑って私のことを家に誘う。

きっと普通の女ならここでイチコロであろう。
・・・こうやって色んな女を連れてきてるんだな。

A「いえ、ただのお隣さんにご迷惑をおかけするわけには行きませんので。」

一虎「・・・でも行くとこないんでしょ？スマホも充電切れてるみたいだし。」

・・・なぜわかるんだ。

一虎「駅前のホテルも満室っぽいよ？

ほら、俺んちくるしか選択肢ないじゃん。」