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突き刺すような寒空の下、ふう、と軽く息を吐くと、それは白に染まって風に消えた。


 ――――デート当日。待ち合わせ時間まで、あと少し。

 人が行き交う街中には、まだAの姿は見えない。柄にもなく楽しみにしていたため早く来すぎてしまった。


 びゅう、とまた冷たい風が吹く。どこか建物の中に入って、寒さを凌いでいようかと考えたその時、背中に小さな何かが当たった。


「ごめ……ん、待った?」


 振り返ってみると、走ってきたのか鼻と頬を赤くしたAが、息を切らしながら背中にくっつくようにして立っていた。


「全然待ってねーよ」


 赤くなっている鼻を人差し指でつつきながら軽く笑ってやると、Aは「それならよかった」と笑顔を見せた。


 どきり、と鼓動が早まるのがわかる。Aの笑顔は、正直言って、狡いくらいに可愛い。


 しかし彼女は俺のそんな気持ちも露知らず、冷たくなったのか手を擦り合わせて息を吹き掛けている。


 そこから右手を奪って手を繋ぐと、Aはびっくりしたような、少し照れているような表情で見上げてきた。


「行こうぜ」


 冷たくなった手を暖めるように指を絡める。Aは繋がれた右手と俺の顔を交互に見て、顔を赤くしながら、小さな声で「そうだね」と言った。


 

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shinox2(プロフ) - 無事に終わって良かったです(^-^) (2019年1月4日 19時) (レス) id: c23d485c4b (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - あおいさん» 返信遅くなって申し訳ありません。応援ありがとうございます、すごく嬉しいです。これからも少しずつ更新を続けていきますので、どうか完結までお付き合いください。 (2018年9月3日 23時) (レス) id: beb33fecd4 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - いつも更新するのを楽しみにしつつ読んでいます!大変かもしれないですが、応援しています☆ (2018年8月19日 23時) (レス) id: 590107ddb0 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - ますみさん» はじめまして。応援ありがとうございます!がんばらせていただきます!!〜 (2018年8月19日 19時) (レス) id: beb33fecd4 (このIDを非表示/違反報告)
ますみ(プロフ) - はじめまして。御幸とヒロインの関係を読んでいていいなと思いました!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2018年8月11日 9時) (レス) id: b7489a665b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みりん | 作成日時:2018年4月15日 20時

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