伍話 ページ5
太宰はある場所へ向かっていた。
差出人不明の手紙に添えてあった地図を見ながら向かう。
「...ここかな」
地図の赤い丸をしてある処は確かここだ。
真新しい二階建てのそこそこな大きさの建物を見上げる。
自動ドアを潜り、中へ入る。
中は誇り一つなく、綺麗な場所だ。
もう少し奥へ入ると鼻をつく薬の匂い。
「お元気そうですね、太宰さん」
「やあ、ゆき子ちゃん。いつぶりかな?」
「そうですね、先輩の一件以来じゃないですか?」
太宰は研究室の中へ通され、用意されている椅子に座る。
「で、ゆき子ちゃん。芙美子の躰に何入れたのかな?」
「薬ですよ、ちょっと痛みを伴う普通の薬」
「じゃあ、なんで普通の薬なのに、芙美子は異能と戦わなきゃいけないわけ?」
顔には笑顔を貼り付けながらも、棘を含んだ言い方で聞き出す。
ゆき子は思案顔になった。
すると、少しの沈黙の間、口を割った。
「そうですね、簡単に言うと邪魔だからです」
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麻月☆(プロフ) - 暁美 萌さん» ありがとうございます!!励みになります(*˙˘˙*) (2017年12月20日 6時) (レス) id: 2189571e01 (このIDを非表示/違反報告)
暁美 萌 - 面白い!!気に入りやした\(^∀^)/ (2017年12月19日 23時) (レス) id: 138e63448f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麻月☆ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/my3126rk5/)
作成日時:2017年2月9日 23時