検索窓
今日:32 hit、昨日:59 hit、合計:307,425 hit

55話 ページ9

食堂へ戻ると、レンちゃんを含め、大半の使用人は仕事へ行ったようで、人の姿はまばらだった。

 チラリと時計を確認すれば、朝の8時半。今日の出勤は、どういうわけか9時なので、まだ時間に余裕はあった。

 それなら、先ほど水をかけられて濡れてしまった服を取り替えよう、と思って、そういえば服はラディアさんの執務室の後ろにあったことを思い出す。

 ……問題を起こしてしまった後だから、ちょっと怖い。

 けど、腹には変えられない__と思って部屋まで行った。お入りなさい、という声がして、失礼しますと言って部屋へ入れば、ラディアさんは私を見て目を丸くした。


 「A?どうしたの、その服は」
 「これは、えーと……すみません。お花の水やりをしていたら、盛大に滑って転んでしまって、ばしゃん、といってしまいまして……」
 「あらあら、大変!怪我はない?すぐに代えのシャツを持ってくるわね」
 「ありがとうございます」


 ぱたぱたと衣装部屋へ向かう彼女を見送って、その場で待つ。真実を言わなかったのは、言ったら言ったでますます面倒なことになりそうだったからだ。決してツンデレとかドMとか、そういうわけじゃないぞ。

 

56話→←54話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (386 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
746人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

すみれ - 続編おめでとうございます!この作品とても好きです! (2022年10月23日 21時) (レス) @page2 id: a70cb7c9e5 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - あの、ちょいちょき面白くてクスッと笑ってしまう所がありとても好きなお話です。これから続きを読んできます! (2022年7月19日 21時) (レス) @page50 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
まほ(プロフ) - めっちゃこの小説が大好きで、この小説を読むでいる時間が一番幸せです(^-^)これからもよろしくお願いします (2021年9月16日 16時) (レス) id: dab527b906 (このIDを非表示/違反報告)
サンセットマリン - スカ一さん» はい、大丈夫です。よろしくお願いいたします。 (2021年9月16日 6時) (レス) id: 58697e3d5e (このIDを非表示/違反報告)
スカ一(プロフ) - サンセットマリンさん» おはようございます、お世話になっております。ご了承頂きありがとうございます。では、今回の件はこれにて終了とさせて頂きたく思います。また、作者名、作品名を伏せて事の経緯の説明を当方の作品内でさせて頂いてもよろしいでしょうか? (2021年9月16日 6時) (レス) id: c3f5308968 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:サンセットマリン | 作成日時:2021年9月7日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。