5.褒められる ページ5
「琴音、助かったよ。さっき癸の後輩二人に『ここは俺に任せて先に行け!!』とかカッコつけちゃって、一人になってから大変だったからさ」
はははと笑えば意外な言葉が返ってくる。
「村田も成長したんだ」
おっ、何だよ急に。
とは思いつつも仲間に褒められるのは素直に嬉しい。
「当たり前だ。情けないところもあるが、これでも鬼殺隊の剣士だからな!」
ニッと笑って見せた。
「それにしてもその二人、階級が癸なのに蜘蛛に操られなかったのね」
糸で操られていた奴らを眺めて琴音が言う。
「あぁ、糸に気付いたのもそいつらだ」
まだ入ったばっかりの新人に頭で負けたなぁと思っていると、嬉しそうな声が響く。
「じゃあ、私たちも先に行かせてもらいましょうか!」
「え!?」
な、何だってぇ!!!?
「ほらほら、お話ししてたらまた糸を繋げられちゃったわ」
ふふふっと笑う彼女の言葉に振り返ると、ゆらぁっと揺れて起き上がってくる仲間達に「わー!」っと声を上げる。
仕方ないとは言え、また一人で相手すんのかよこれ!と思ったとき、琴音の背後に隊服を来た女の子が目に入った。
「おい、琴音。せめてその子置いて行けよ」
ビシッとは指差せば残念そうに笑う。
「ごめんなさいね。この子しのぶちゃんの継子だから」
ぽんっと女の子の肩に手を乗せて言う。
今なんて??
「えっ…蟲柱の継子!?」
「じゃあ、あとよろしくね」
ひらっと右手を上げて、彼女たちは更に森の奥へと消えていった。
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月見(プロフ) - おしゅらさん» ありがとうございます!ゆっくりとマイペースで更新頑張りますね(*^^*) (2021年10月13日 21時) (レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
おしゅら - ゆっくりで構いませんよ(*´ー`*)気長に待っていますので月見さんのペースで更新なさってください(^^) (2021年10月13日 18時) (レス) id: 2609acdfa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月見 | 作成日時:2021年9月12日 12時