転生少女のバレーの世界奮闘生活【ハイキュー】

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宮家に帰る頃にはあたりはすっかり夜になり、空には満点の星空が＿＿＿＿なんて言ってる場合じゃねぇんだわ。(真顔)




『お、治……？』
「庵、なんか美味そうな匂いすんなぁ。」
『(食べられるｯｯ！！)』




昨日の発言の通りに今日は治のベッドで眠る。侑はただただギュゥゥゥっと抱き締められるだけだったが治は違う。ふわりと割れ物を扱うように抱き締められ、じっと見つめられてると思えば「美味そう」なんてぽつりとこぼす治。あたしは狐に囚われたうさぎの気分。




「俺も庵と寝たい！！」
「昨日一緒に寝たやろ。じゃんけん負けたもん勝ちや。」
『いやじゃんけんって何？負けたもん勝ちって何？』




あんたらじゃんけんで決めてたの？？？そして昨日と立場逆転してんじゃん。昨日は勝ったもん勝ちで今日は負けたもん勝ちって何その考え方クソ可愛。(鼻血)


こうしてこの夜も心臓を鍛えた私は夜を無事越え、いよいよ宮城に帰る朝が来た。




「次来るんはいつなん？？」
『んー、わかんない。』
「でも来てくれるんやろ？」
『あたぼうよ。任せとけって。』




ものすごくしょげている双子に挟まれその姿を可愛いと思いながら元気づけるための言葉をかけるあたし。2日前からしたらだいぶ懐いたなぁ。あたしが何したってわけじゃないけど。バレーしただけだけど。




「今度あった時はもっとかっこよくなっとるからな！」
「たくさん甘いもん買っとくから一緒に食べよな。」
『楽しみにしてる。またね。』




タクシーに乗って揺られれば宮家はどんどん小さくなっていく。双子はあたしが見えなくなるまで手を振ってくれていた。








宮城に帰ってきて数日、夕があたしの事を離してくれなかったのは言うまでもない。

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