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188 ( side Nishijima ) ページ4

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そのあと、近いうちに一部屋にしようと思ってることを話して、
それとなく、俺らがそういう関係なのも気付いてもらえて、心の中で、
ちょっと心強い味方が出来たな、と思っていた。



一緒に住もう、と話したのは
この前のことがあったから、というわけではない。


もちろん、Aにいった通り、
帰ってきて、" おかえり " と言われるのは
すごく幸せだな、と思ったのは本当のこと。


それもあるし、なにより本当に
二人で過ごす時間が少ないからだ。
きっと俺が先に帰る日もあれば、
Aが先に帰る日もバラバラとあるだろう。

けど、誰かが感じられる家に帰るのと、
まるっきり一人の部屋とは、
帰るテンションも違う。




ただ、Aと過ごす時間、
Aと、入れる時間が少しでも増えればいいなと思った、
俺の小さなわがままだったんだ。



「あれ、帰ってきた、」

西「…起きてた。」

「うん、ごめん。てかどこいってたの?いなかったからびっくりしたよ、」

西「ちょっとね、下に。」

「下?あ、管理人さんか、」

西「そ。」


朝の強いA、
俺とは真逆だ、

俺は起きてから少し経ってるのに、
まだふわふわとする頭の中。

出来るのならば、もう一回寝たいな、と思ってるのは
今日も仕事があるから叶わぬ夢。


「西島くん食べるー?」

西「いや、いいかな、」

「そう?あ、カフェラテいれてあげる。」

西「まじ?でも、」

「分かってますー、ちゃんとそれ用のあるから。」



一人だったら、ほとんど使うことのなかったキッチンも、
最近は食器やら、電子機器も増えた。

物が増えることはあまり好きではなかったけど、
部屋の雰囲気を壊さない色合いのものを
揃えてくる辺り、Aは本当にセンスがいいんだと思う。


衣装アシスタントなんて、天職なんじゃないかな。



そんなゆっくりと流れる8時過ぎ。

忙しないハードワーカーも、珍しい時間の流れだ。




西「さてとー、もう一回寝るかぁ」

「え?寝るの?!」

西「まだ起きる時間じゃなくない?Aも寝る?」

「寝ないよ…、じゃあなんで起きたのよ。」

西「すげーいい気分で寝れたから、起きちゃったの。」

「なにそれ、変なの。」


はい、と綺麗なグラスに注がれた
コーヒーとミルクが混ざった甘い色。





この幸せな時間は、出来るのならばずっと。




この手で。





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ゆう - すごく良かったです! (2020年2月4日 12時) (レス) id: 740b20218b (このIDを非表示/違反報告)
くま - 次が気になる〜!! (2019年9月3日 23時) (レス) id: dcfe0f3089 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:rio | 作成日時:2019年5月21日 2時

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