黄緑担当です。10

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「あら、おはよー！朝倉さん」


「おはようございます」


隣に住んでいるおばちゃんが、
ゴミ出しに行ってきたのか、

ゴミを出そうとしてた所でバッタリと会った。

そういえば、旦那さんとお子さん元気かな。


「昨日はお友達と飲み会？」


「ははは……まぁ、そうですね
うるさかったですか？」


「いやいや！このマンション壁厚いから
そこまで響かなかったよ」


てことは、少し響いたってことか。

「お子さんは最近元気っすか？」

と微笑みながら言うと
おばちゃんは頬に手を添えて

少し困った顔をしていた。


「元気だけどねぇ…
最近怪我して帰ってくるから心配で……

あの子よく転ぶのよ…

上の子も最近反抗期になって来てねぇ……」


「子供は元気が一番ですけど
怪我して帰ってくるのは心配しますよね…

息子さん反抗期突入ですか
確か中2でしたっけ？」


中学生はそういうお年頃だからな。

親に反抗しちゃったり、
好きな子出来たりと……。初々しいな


「ええ……4月からは受験生だから
何かサポートもしてあげなくちゃって」


「あー……俺ん家は夜勉強してるときに
夜食として具沢山の味噌汁作って貰いましたね

あれ、身体も温まるし最高っすよ

まあ……冬限定っすけど
夏はそうめんでしたね」


「なるほどねぇ……それ良いわね
参考にさせてもらうね」


2児の母って大変そうだな

だけど、隣のおばちゃんは逞しい人だし
旦那さんもすっごい優しい人だし

良い家庭だなって思う…


「後ね、上の子『すとぷり』っていう
グループにハマってるらしくて……」


「あ！俺も知ってますよ！」


まさか、ここで男性リスナーと会えるとは

だけど、そうなれば危険性だって高まる
バレないようにしなくては


「さとみくんっていう方が好きって言ってたね」


「さとみくんですか！
ゲーム実況とか俺も好きですよ！」


さとみくんのリスナーなのか息子さん

さとみくんは良い声だし、ゲーム上手いし
何より笑い方独特だから俺も好き


「だけど、たまに果物ナイフって言ってるから
果物ナイフが欲しいのかと思っちゃって……」


「それはあんまり気にしないでください」


息子さん、絶対に果物ナイフの意味を
お母さんに教えてはダメだと悟った


「それじゃあ、俺ゴミ出し行ってくるんで」


「行ってらっしゃい」


少し話が長くなってしまった。

昨日、酒飲んでたところまでは覚えてるけど
俺何やったんだっけ。

全然覚えてないな。


「………ま、いっか」

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