黄緑担当です。10

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「え、皆…何見てるの？」


「ごめん、なーくん……
浦島坂田船の日常見てるの

俺が見ようと思ったんだけど
皆見始めちゃって」


こたつの中でテレビをガン見する3人に
なーくんは驚いた顔をしながら言うので

頭を掻きながら、なーくんに事情を話す。

何で、俺謝った？


「良いんじゃない？
さとみくん来るまでまったりしていようよ」


「リーダー……」


「つ、机の上に高そうな箱……」


手洗いうがい、消毒を終えたのか
リビングにやって来たるぅとくんは

こたつの上にあるお寿司を見て
驚いている様子。

メンバーよりお寿司っていうのは
何となく分かっていたけど。


「奮発して特上のお寿司取ったんだー」


「きみくん…一生着いてきます」


「絶対、金づる目的だろ」


「そんなことないですって！」


自宅で働いててまあまあ給料は良いが、
光熱費やら家賃やらで

俺はそこまで金持ちではない。

るぅとくんとの茶番を終えて
さとみくんが来るまでの間、

6人で浦島坂田船の日常を見る。


「きみくん、発狂すんなよ？
もう夜だから」


「分かってるよ！？」


初めて見たときは推しが動いてて
発狂しそうになったけど

近所迷惑だから流石にやめた。

心の中で発狂して拝んでた。


＿＿＿＿＿＿＿＿


あれから、30分は経ったけど
さとみくんが来る気配なし。

まぁ、時間とか夕方、夜頃って言ってたから
夜中に来る可能性もあるかもしれない。

それか普通に寝坊して遅刻か
酒を買い込んでいるか。

残りの一択としたら忙しい……とか。


と思っているとピンポーン、と
インターホンの音が耳の中で流れた。


「やっとですか……」


「あはは…行ってくるね」


インターホンの音が聞こえて
呆れながら玄関の方を見るるぅとくんに

俺は苦笑いしつつも玄関へ向かう。


「いらっしゃい、さとみくん。後、久しぶり」


「おー、きみ。おひさ」


外は寒いのか、ポケットに手を突っ込んで
顔も少し赤いさとみくんに早く中へ入れる。

どんだけ寒かったのか。


「手洗い、うがい、消毒ね」


「ういー」


さとみくんが来たということで
机の上に積んであった寿司箱を開ける。

特上だからか、やはり豪華だ。
大トロとかウニ入ってる。

これで給料日までもやし生活か……。
卵かけご飯生活の方が好きだった。


「……きみくん、これ特上？」


「え？うん、特上だね」


「え！？結構お金掛かったんじゃない！？」

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