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先手は確実にAが制したと言えるだろう。
後は全て、Aのペースだった。
幻覚で作り出された、銃弾が無くなることはない拳銃で飯田の下半身を攻撃。
飯田はそれを避けるのに精一杯で、個性を使うことが出来ない。
使おうとして足に力を入れたその一瞬を確実にAが狙ってくるからだ。
最悪、捨て身でこちらに来ることも想定していたのだが、真面目な飯田は自分の身を滅ぼす手段をせず、そのまま場外へ追い詰められてしまった。
『飯田くん、場外！吉澤さん、3回戦進出！！！』
わぁっと歓声が一応上がるが、明らかに前の試合の歓声よりも少ない。
勿論前回の試合が盛り上がりすぎたというのもあるが、どちらかと言えばAがなんの幻覚を使ってるのか分かりにくいというのが原因だろう。
……本当に、必殺技はいつ使おう。
答えの出ない悩みを抱えたまま、Aはステージを後にした。
「………あ！吉澤さん！」
「緑谷くん、もうこっち来ても大丈夫なの？」
「うん、一応歩けるまでは回復してもらったんだ……っていうか！！ここに吉澤さんがいるってことは、ももももももしかして2回戦、やっぱり終わっちゃった……？」
「終わっちゃったねー、しかも3回戦もスピード勝負だったみたいだから、今多分4回戦じゃないかな」
ノロノロと歩きながらクラスの観客席に戻っている途中で、足に包帯を巻き、腕を固定された緑谷と出会った。
「や、やっぱりそうかぁ……あの、ちなみに吉澤さんと飯田くん、どっちが勝ったとか……」
「私が勝ったよ。飯田くんのレシプロバーストは脅威だから、先手を取らなければならなかったけど……」
「飯田くん相手に、先制攻撃？！一体何したの？！」
「ええっ？！」
いや近い！急に元気になったというか、その怪我でよくもまぁそんな瞬発力が出せるというか。
「ごめん緑谷くん、一旦離れてもらっても……？」
「へ？あああごめん！！！！！」
今度はシュパッとめちゃくちゃ距離が空いた。いやだからどうやったらその瞬発力………
まぁ、ここで追求することでもないので、「とりあえず歩きながらでいい？」と断りを入れてから、Aは緑谷に試合の流れを話した。
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さくらもち(プロフ) - 夢桜さん» 感想ありがとうございます。体育祭での準決勝は、何度も頭の中でシュミレーションしながら文を考えたので、そう言っていただけて本当に嬉しいです！お気に入りもありがとうございます！ (2020年10月19日 12時) (
レス) id: ab0ed3cc07 (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - ご感想失礼します。吉澤ちゃんが轟戦でWonderlandと叫んだ瞬間と、その個性の威力にとても驚きました！！戦闘シーンも分かりやすくそんな模写が頭を過ぎって凄い凄いと語彙力が飛んでしまいました……！お気に入り失礼します。これからも無理せず頑張ってください！！ (2020年10月18日 10時) (レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらもち | 作成日時：2020年10月14日 7時
