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第二十一話 お断りしたかったです ページ23

エペルは綺麗に整った眉を眉間に寄せた。


「僕に何の用?」


この様子からだと明らかに警戒されているようだ。


『ハイ、君今日休んだんだろ?だからこのプリント持ってけって先生にパシられた』


「それは、どうも…」


何処か納得のいかない様子でエペルは私の差し出したプリントを受け取った。


『まぁ用はそんだけだったし、私帰るわ。じゃ〜ね』


やっと帰れる、という解放感と共にその場を後にしようと思った。


しかし


「折角来たんだ、この四人でお茶でもどうだい?」


「はぁ!?」


「えぇ…」


そのとんでもないルークの発言に私より早く反応したのはヴィルとエペルの二人だった。


『お茶ぁ…?』


「アンタ何考えてんのよ!」


『そーだよ、別にいいよ、迷惑だろうし』


早く帰りたいし。


「そう言わずに!毒の君も、ムシュー・姫林檎も、たまにはいいじゃないか!」


そう、ルークは皆と違って何故か私と距離を詰めようとする。


以前は付けられたこともあった。


なんともおかしな人物であり、少々警戒しているのも事実だ。


『やだよ帰るよ』


無理やり帰ろうと試みるがルークに腕を掴まれ阻止される。


「彼女を知るいい機会じゃないか!ね?いいだろう?」


私的には知られたくないんだけど。


そこでヴィルが呆れたように一つため息をついた。


「…仕方ないわね。少しだけよ」


「僕も、ですか?」


「当然さ」


とうとう二人ともルークに根負けしてしまったようだ。


…まぁ、楽観的に考えればこの三人の事も知れるわけか。


あまりボロは出さないよう意識しながら話せば何とかなるか。

第二十二話 紅茶の香りがトラウマになりそうだ→←第二十話 ポムフィオーレ寮



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Yukimi(プロフ) - 優ちゃんも夢主ちゃんも夜森さんが考えなければ産まれなかった存在だから、操られてたんじゃなくて、夜森さんが考えた夢主ちゃんが本当の夢主ちゃんたちなのかなって。ごめんなさい、なんか意味分からんくなりましたね、3つめのコメント失礼しました (2月29日 4時) (レス) id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
Yukimi(プロフ) - 優ちゃん、辛いなあ。性格って環境で変わっちゃいますよね。愛されたいよね、いじめられっ子なんて尚更、何処かで優ちゃん幸せになって.... (2月29日 4時) (レス) id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
Yukimi(プロフ) - 何もかもが好きすぎた作品でした。最後に色々と考えさせられてもう、ほんと、好きです。小説の良さを言いたいけど語彙力が無くて言えない私を殴りたい。自分忘れっぽいののか面白い小説読んでも忘れちゃうタイプなんです、この小説だけは忘れたくない... (2月29日 3時) (レス) @page47 id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
猫狗 - ずっと読みながらにやにやしてしまう僕はどれだけ性格悪いのだろう...((もう、言葉が出ないくらいしっくりきました…!くひひって笑い方いいな...((( (2023年3月7日 18時) (レス) @page49 id: a2b9d0ac16 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - こうゆうのが読みたかったんですこういうのが!!!!!!!!! (2023年2月22日 2時) (レス) @page47 id: 447cc165c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜守 | 作成日時:2020年8月6日 18時

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