HONEY LOVE ４

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「どうですか？」







結局カルビとご飯でお腹を満たしてもらったあとに
サービスとして出した私が釣ったお刺身。

口に入れる瞬間までドキドキと見守ってると、









「うん、んまいっ」









もぐもぐしながらも、おいしそうな笑顔を貰ってしまった。









「良かった〜っ！」


「すげぇ身がプリプリしてる。
Aちゃんは自分で食ったの？」


「え？食べてないですけど」


「食う？」








お箸で摘んだお刺身一切れ。
お醤油をつけて口元へ差し出された。








「へ？」


「食ってみ？
ひとくちならバレないっしょ？」







………いや、店長にバレるバレないの問題じゃない。

一番の問題はそのお刺身を掴んでる
その超魅力的なお箸なんですけど。








「い、いやいやいやっ、だ、大丈夫ですっ」


「え〜なんで？んまいのに」


「ちょっと朝釣りの時に店長に捌いてもらって食べましたしっ」


「なにそれ、ずる」







採れたてとか絶対これよりうまいじゃん、って
私に差し出したお刺身を自分でパクッと口にした。


あれ？
これはチャンスなのでは？









「あの、もし良かったら北山さんも一緒に朝釣り行きませんか？」


「え？おれ？」


「店長、毎日のように行ってるみたいだし
船も持ってるし！
朝釣りって言ってもそんなに早くなくて、八時出発とかだしっ！
それに何より凄く気持ちよくて楽しかったです！」








思わずゼーハーしてしまうほど必死に誘ってた自分に気づいて
ハッとして前のめりになってた体を引っ込めた。








「ふはっ、そんな前のめりに魅力伝えられたら行きたくなるじゃーん」


「本当ですかっ？！」


「うん、じゃあ俺の都合のいい日でもいい？」


「それはいつでも！
連絡くださればその日は店長の車で迎えに行きますし！」


「よし、じゃあ行きたい」









あーーーーーん！！

このお魚一匹が、色んな幸運を運んできてくれた。

釣れっかな〜、ってちゃんと楽しみにしてるっぽい気持ちも伝わって
私はもう嬉しくて嬉しくて、顔の緩みを抑えきれてなかったと思う。

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