HONEY LOVE １

観葉植物 ページ27

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「元気ないね〜」







みっくんのお家の観葉植物。

いつも枯らすくせに、また新入りを連れてきて
案の定へにゃりとしちゃってる。







「な、これどうしたら元気なんの？」


「え〜分かんないよ、私も育てたことないし」


「普通に育ててるつもりなんだけどな〜」







携帯片手に色々調べて
んー、って頭を悩ませてる横で
私はカサカサになりつつある葉っぱを指でつついた。







「玉森さんに聞いたら？育て方のコツ」


「聞いたら、”愛情”だって。
全然参考になんね〜」


「それだよ！みっくんは愛情が足りない！！」


「いや、愛情いっぱいに育ててる」


「ちゃんと言葉にしてる？
ちょっと私で練習してみよ？」







はい、ってみっくんの正面に正座をして
愛の言葉を待つ私と、顔が引き攣るみっくん。








「やだ。」


「ほら、愛情が足りなーい」


「それはAへの愛情だろ？
観葉植物への愛は足りてる」


「……ちょっと待ってよ、
私への愛情が足りてない自覚はあるの？」


「………ちがうちがう、話がズレてる」







話を逸らして、いや私が話を脱線させたんだけども
また携帯に視線を落とし、悩み出す。









「でもさ〜、お前は幸せだよね。
みっくんに買われて育てられて、ずっと一緒にいられるんだぞ？
世の中の何千人…、いや何万人がお前を羨ましく思ってるぞ？」







一人で観葉植物相手にそんなことを話していると
隣からみっくんが私の頭を小突いた。







「そんなん言ったら
その何千人何万人の女が一番羨ましく思ってんのはAのことだろ？」


「え？」


「観葉植物よりも愛情もって俺が育ててんだから」








……んっと、
観葉植物よりも愛情もって、ってとこはキュンとしたけど
俺が育ててる、ってなんだろ。

私はみっくんに育てられてるのか。








「……よく分かんないけどありがと。
愛情伝わった！これで私はスクスク育つ！」


「それ以上育つな育つな」


「あ、デブってことなの？それ」







さぁ？ってとぼけるみっくんに
私からもお返しに肩を軽くパンチした。







「明日なんか栄養剤買ってこよ」


「うん、それがいいよ」


「じゃあAにも栄養剤あげよっかな」


「え？」


「俺の栄養剤さしてもいい？」


「はぁ？！ばかっ！！///」









みっくんの観葉植物が
元気になりますよーに☆*°

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