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ねぇ、ひろ。




その冷たい言葉とは裏腹に




どうして
キスだけはそんなにも優しいの?




ひろのキスはやっぱり





嘘つきだよね──────?







.





.







「あっ………やぁ………っ、ぁぁっ」

「まだっ、……へばんなよっ………」



どっちの体液なのか
鼓動なのか
息づかいなのか
分からないくらいひろが近くにいる。

いつまでも私の中に入ったまま出ていかないひろ。



ひろの唇で、指で、ひろ自身によって、何度も何度もひっきりなしに高みに連れていかれる。

既にひろの愛撫で溶けきってしまってるこの身体は、直接神経を触られているかのように敏感になっていて、




「あっ、あっ…………やぁ、こわ、い………ひろ……ぁぁっ」





掠れた声で許しを乞うようにひろの筋肉質な身体にしがみついた瞬間、




激しくなる律動。



「っ、煽んの随分上手いじゃん………っ
すっかり悪い女になってっ……はっ、もう、いきそっ……」



煽ってなんかっ……
そう言おうとしたけど言葉にならなかった。



怒ってるみたいな表情。




だけど優しいキスのせいでひろの気持ちが分からない。



壊されそうなくらい激しく身体を貪り尽くされ
ても
宥めるように、あやすように、唇をくれるから
必死でその唇をこじ開けて、温かく柔らかな舌を探す。




舌先が触れ合った瞬間、
絡め取られて、吸われる舌。




身体に甘い痺れが走る。





「あっ、やぁっ、ひろっ、ひろっ…………」




ほんとに壊れちゃう。
そう思った時、身体の奥から込み上げてくる大きな疼き。




「あっ、やっ、出ちゃ………ひろっ………」

「出せよ、存分に」

「んぁっ………あっ、ぁ、…………見ない、でっ、ああっ!」


脳内が白く弾け、背中がしなり、
一気に身体の外へ吐き出されていく熱塊を感じ、恥ずかしさに慌てて目を瞑ったけれど、
シーツがぐっしょりと濡れていくのが分かる。




「くっ…………あっ、Aっ………」




瞬間、




ひろに再び唇を塞がれ、強く抱きしめられながら
自分の奥深くで脈打つひろを感じて






嬉しさという感情に
泣き出してしまいそうだった────。

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作者名:はちみつみゆ. ましろ | 作成日時:2020年1月9日 18時

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