なにそれかわいい。

✳︎ ページ29

「今日一緒に任務をこなす 伏黒恵。
中学3年生、来年後輩になるから仲良くしてやってね⭐︎」


「…伏黒恵です。
よろしくお願いします。」


「ゆきです、よろしくね！」


目元のツンとしたちょっと怖そうに見える…子…だな…？

いやいや、まだめげるのははやい。


「恵くんの術式は？」


「…伏黒、で 呼び捨てでいいです。」



















距離感んんんん！！！

え、どうしよう
馴染めない


「ふ、伏黒、くん、えーと、」


「恵は式神を使うよ、遠距離向きかな
ゆきは術式や呪霊を跳ね返す術式。
だから基本的には呪具を使う。
から、近距離だね。」





…せんせ……



説明しちゃったら話すことなくなるでしょーがあああああ！！！！






「…跳ね返す…
通さない、ってことですか？」


「あ、えっと、
表現でいうならバリアみたいなかんじなの、
今はまだ、直径40センチくらいにしか出せなくて…
自分を覆う、ってところまで持って行きたくて 修行中なの」


「バリア…。
一度に一枚ですか？
自分なら前にだけ？」



ま、真面目だなあ…


「一度に一枚、30センチくらいなら2枚までなら頑張ればだせるかな…
念じたところに手をかざしたら出るんだけど
遠くて5メートルのとこまでに、30センチを一枚だけ、なら出せたかな」



きっとこれは作戦会議だな？と
記憶を頼りになるべく鮮明に言うことを心がけた。


「使う呪具は…その後ろに持っているやつですか」

「そう。死神みたいな鎌。」



















ぐ、と眉間に皺が寄っただけで返事が返ってこない。
欲しい返事ではなかったらしい。



「着きました」


補助監督さんの声で窓の外を見ると












なんてことはない、小さな公園だった。






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