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事件現場 ページ13

「鏡花さん。これ食べかけだけどいる?」
「良いの?」
「逆に食べてくれると嬉しい」
「ありがとう」
音夫達は殺傷事件のあった現場へと向かっている。代表チーム達は最初こそきっと立ち入り禁止になっているとかで行っても無駄だと渋っていたが音夫達が大丈夫となんとも信用ならない言葉を頼り甲斐のあるように自信満々に言う物だから大人しく着いてきていた。まだ子供である凪は一番安全であろう音夫の横で歩いていた。
「着きました。ここが殺傷事件の現場です。26歳女性。腹部と左足の二箇所を複数回刺されていました。後頭部を鈍器のような物で殴られた後があったそうで搬送された時には意識不明の重態でしたが幸い命は助かりました」
「こわ〜い!」
「確かに物騒すぎる…」
「それで?どうやって事件現場に入るんだ?警備員もいるしテープも貼られてる」
「それなら問題ない」
三郎の問いに鏡花は警備員の方を向いて答える。そのまま警備員の方へ歩いて行き何かを取り出す。異能開業許可社員証だ。それを見せれば余計な事はするなと言ってから立ち入る事を許可された。色々嫌味を言われたりもしたがまぁ当然だろう。当然その存在を知らない者は何をしているんだと言わんばかりの顔で鏡花を見ていた。
「取り敢えず入りましょう。凪さんは私から離れないでくださいね。事件からそのままですので気を付けてください」
『お、おう…』
全員緊張した様子で足を踏み入れる。探偵社員も物騒な事件には慣れてるとはいえいつも何が起きるか分からない。気を引き締めていつもより丁寧に周りを見た。
「ひぇぇ…」
「ゔ…酷い」
十四が涙きだし天国がそれを宥めていた。観音坂も吐きそうになりながらも歩き続ける。全員気分が悪そうだった。無理もない。地面や壁にもう乾いていて取れないが血液がそこら中に着いていた。おそらく今回の女性だけじゃなくここで何人も刺していたのだろう。
「与謝野女医。手口が見えてきました。オオサカでも同じ手口が使われていると見て良さそうです」
「アァ、確かに似ている」
「手口…ですか?」
「はい。ヨコハマでも同じような現場を見ました。それにはある共通点があるんです」
「共通点?」
「先ず被害者は頭を鈍器で殴られこの路地に連れて行かれます。その後腹部と左足を必ず刺されています。そしてトドメを刺された者は全員体内から虫に喰われていました」
「うぷッ」
夢野は聞いた事を後悔した。観音坂はとうとう吐き出しそうになっていた。

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蜜柑食堂(プロフ) - 蜜柑食堂と申します。なんだかいきなりログインできていない状態になりましてそのままログインできなくなったので別のアカウントで小説の続きを書く事にしました。少し面倒になるとは思いますが別のアカウントで続きを待機していただけると幸いです。一応書いときます。 (2月25日 21時) (レス) id: 34844023c7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蜜柑食堂 | 作成日時:2024年1月30日 1時

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