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サッと血の気が引き、顔を蒼白にしている私に、鎹鴉が早く準備をしろと急かしてくれた。
……何も声掛けられなかったらずっと動けなかったかもしれない。
大事な人がいなくなってしまうのでは無いかという初めての経験に、言葉を失っていた。
この先やって行けるのかこれ。
慌ててカナヲちゃんとおそろの隊服に着替え、時透くんに買って貰った淡い水色の羽織を纏う。
バサバサといつもよりも速いスピードの鎹鴉を、全体力を注ぎ追いかける。
涙が滲みそうになったけれど、今は泣いてる暇なんかない。
走ることに集中するんだ。
ただひたすらに感じる恐怖と焦りを胸に、時透くんが居るという藤屋敷に向かった。
＿＿＿＿＿時透くん、無事でいて…………。
＿＿＿藤屋敷.
『っ時透くん！！！！』
スパァン！！！と襖を開け、大声で叫ぶ。
中には、すくっと立ち上がっている、頭部、胸部、腕、脚、などはだけた隊服でさらけ出されてるありとあらゆる部分に包帯がぐるぐると巻かれた時透くんと、
何故か焦りを滲ます、座ったままの医者がいた。
2人はこちらを見て、目をぱちくりとさせている。
………………やば、入るタイミングミスった。
｢…………なんで、Aがここにいるの？
屋敷の周り50周と素振り500回って言わなかったっけ。｣
ぱちぱちと目を瞬かせる時透くんが、首を傾げてこっちを見てくる。
なんか、パッと見ダメージがとてつもない気がするけど、こう話すとなんの影響も受けてない感がすごい。
『………や、あの、素振りを57回やったところで時透くんが重傷だって鎹鴉に言われて、慌てて来ました。』
｢………そう。別にそんな酷い怪我してないけど。｣
えっ？？？
何を言っているんだこの人？？？？
見るからにとんでもない怪我では？？？？
素人の目からでも分かるほどやばいと思うんだけど？？？？
眉間に皺を寄せていると、後ろの医者も同じことを思ったらしく、そんなわけないじゃないですか！と声を張り上げた。
｢頭部の傷と背中の切り傷が特に酷いんです。
いくら柱の時透様でも安静にしていないと、傷口が更に……………｣
｢……うるさいな。｣
医者が立ち上がり、時透くんの元へ近づいた時。
今までに聞いたことの無い、時透くんの冷酷な声が部屋の隅まで響き渡った。
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美穂(プロフ) - また更新楽しみにしてます (2022年7月24日 13時) (
レス) @page28 id: c0f42fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
ｆ，ｓ - ヤバい！無一郎君神！ (2020年3月1日 19時) (レス) id: 567bb0e9d7 (このIDを非表示/違反報告)
詩 - 面白いですね♪続き楽しみにしてます！ (2020年1月18日 21時) (レス) id: 059c2de8f9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - どうもゆめです！...無一郎君カッコいい...。頑張ってください！ (2020年1月6日 15時) (レス) id: 656f6aada7 (このIDを非表示/違反報告)
ロア(プロフ) - 好き…………滅茶苦茶好きです…………無一郎くん尊 (2019年12月5日 13時) (レス) id: 5fe7b44b45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めぐみるく | 作成日時：2019年9月2日 0時
