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『時透くん………』
私とは違う、少し広めの部屋で寝ていた時透くん。
包帯が異常に多い。
その瞼は、しっかり閉じられている。
｢あと少し竈門くん達が遅かったら、恐らく時透くんは助からなかったです。｣
ついさっき会ったしのぶさんが
両足が動かせず、炭治郎におぶってもらっている私にそう説明してくれる。
『え、生きてますよね？起きてないだけですよね？
これから先、目を覚ます可能性がないとかじゃないですよね？』
｢っぐ…A……苦しい……｣
『あっごめん』
つい力んでしまい、炭治郎の首をしめてしまった。
申し訳ない。
そんな私を見て、くす、と笑ったしのぶさん。
大丈夫ですよ、と言って微笑んだ。
｢背中の傷が深いですし、Aさんの傷よりも酷いですが、Aさんと同じように少しの間眠っているだけです。
きっともう3日程したら目が覚めるんじゃないですかねぇ。｣
『そ、そうですか………良かった……。』
良かったな、と声をかけてくれた炭治郎。
こくりと頷き、炭治郎の首元に顔を埋めた。
………じわりと滲む涙を誤魔化すために。
｢A？泣いてるのか？｣
ひっバレてるなんで！？
ピクっと動いて固まる私を他所に
スン、と鼻を動かす炭治郎。
えっ。
涙の匂いするとか？
そんなの分かる？？
流れるほどじゃないんだけど？？？
｢安堵と涙の匂いがする｣
するんかーーい！！！
てかなんですか安堵の匂いって？？？
鼻が超人過ぎてもう安堵もクソもない。
涙引っ込んじゃった。
………あれこれ感動的な場面のはずおかしいな。
＿＿＿＿＿＿4日後。
炭治郎が毎日私を背負って時透くんの所へ運んでくれる。有難いけど重いから恥ずかしい。
｢それじゃ、任務に行ってくるな｣
『うん、ありがとう。気をつけてね。』
毎日時透くんの部屋に訪れては、5時間くらいそこでじっとしている。
いつ起きるかな、と待っている間に時間は過ぎるもんだ。
炭治郎は毎朝私の身支度を手伝い、
私を時透くんの所までおぶってくれると、任務へ向かう。
ほんと、有難いけどなんでここまでしてくれるんだ？
聞いたら、長男だからな！と返事された。
そ、そうか。しか言えなかった。
『時透くん、いつ起きるのさ』
いつも返事のないその言葉に
｢なに、もう無一郎くんって呼んでくれないの？｣
今日は返事が返ってきた。
『……え、時透くん……！？』
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美穂(プロフ) - また更新楽しみにしてます (2022年7月24日 13時) (
レス) @page28 id: c0f42fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
ｆ，ｓ - ヤバい！無一郎君神！ (2020年3月1日 19時) (レス) id: 567bb0e9d7 (このIDを非表示/違反報告)
詩 - 面白いですね♪続き楽しみにしてます！ (2020年1月18日 21時) (レス) id: 059c2de8f9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - どうもゆめです！...無一郎君カッコいい...。頑張ってください！ (2020年1月6日 15時) (レス) id: 656f6aada7 (このIDを非表示/違反報告)
ロア(プロフ) - 好き…………滅茶苦茶好きです…………無一郎くん尊 (2019年12月5日 13時) (レス) id: 5fe7b44b45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めぐみるく | 作成日時：2019年9月2日 0時
