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グリムが退場した後、入学式も終了…になる筈だったのだが。
『…あの、思ったんですけど学園長』
「なんですか?」
『……この学園って、もしかして男子校だったりしますか?』
「はい?もちろんそうですが?」
何を今更、といった感じで首を傾げる学園長・クロウリー。
それに対して、魔法が使えない新入生Aは「やっぱり…」と額を押さえた。
「それが何か?」
『いえ…魔法とかそういう事以前に、女が男子校に入学は無理ですよね』
「え?君女の子だったんですか??」
お互いに「え?」と固まる両者。
2人の会話から、どよめきが寮長や新入生達の間に広がっていく。
「女!?」
「あの豪速球を女の子が…!?」
「嘘だろ……」
「男じゃなかったのか!?」
またざわつき始める鏡の間。
しかし寮長の中には、「やっぱり」という顔をしている者も何人かいた。
「いえ、だって君、ずっと顔が見えないままだったので…」
『顔見たら納得してくれます?』
そこで初めて、Aの祭典服のフードが取られた。
───次の瞬間、騒がしくなっていた鏡の間が一気に静まり返った。
「う、そだろ……」
そんな呟きがどこからか零れる。
白い肌に、長い睫毛で縁取られた大きな瞳、通った鼻筋、薄く色付いた唇。
真夏の濃い青空のような色をした瞳には、何故か惹かれるものがある。
フードの中に仕舞われていた髪の毛は、まるで烏の濡れ羽のよう。
……この異例だらけの新入生、誰がどう見ても美女である。
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akne(プロフ) - はじめまして!とっても面白くてワクワクしながら読んでおります!誕生日が自分と同じでちょっと驚きました(笑)更新頑張ってください! (2021年6月29日 21時) (レス) id: b4edb87e83 (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - yu_kunさん» お知らせも出すんですけど、番外編は番外編としてまた作るので、申し訳ないのですがそれまで待って頂けると嬉しいです、、(> <) (2020年8月4日 23時) (レス) id: 064241d233 (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - シャーペンの芯さん» うわあああありがとうございます!!嬉しすぎます(号泣)無い語彙力かき集めて書いてます( ; ; ) (2020年8月4日 23時) (レス) id: 064241d233 (このIDを非表示/違反報告)
yu_kun(プロフ) - 番外編的なのでゴスマリ読んでみたいです……もう出来てたらすみません!!! (2020年7月20日 15時) (レス) id: f32b24dbb2 (このIDを非表示/違反報告)
シャーペンの芯(プロフ) - もう文才ありすぎですね((((((めっちゃ好きです!! (2020年7月13日 18時) (レス) id: 4eed4f74a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麦子 | 作成日時:2020年6月20日 18時