@02《一章 2人の出会い》 ページ9
ピンポン、ピンポン、ピンポン、ピンポン…
A「うるせぇっ！！誰だぁ…ってあぁ。お登勢さんか。こんにちは。」
お登勢『あんた…すぐ出てきておくれよ。留守かと思ったじゃないか。』
雪がシンシンと降る中、
おーっ…さぶっ！
と身を震わせ玄関を開けるAは、やかましい人物の正体が家の大家だったと安堵する。
A「ちょっとすぐに手が離せなかったんだ。すまない。旦那さんのお墓参りは？？」
お登勢『今ちょうど行って、帰ってきたところだよ。』
A「そうかい。こんな寒空の中、ご苦労様でした。
時にお登勢さん。この人は？？」
お登勢『……拾った。』
ふぅ…とタバコを一口ふかすと、
悪いけど…
と少し口角を上げながら
お登勢『こいつ、ここに置いてやってくれないかい。』
A「……頼み事、って感じじゃないなぁ。飼い主のあんたが言ったんじゃ、そりゃ命令だ。」
お登勢『よくわかってんじゃないか。じゃあ頼んだよA。』
そう言って後ろ手に手を振り、店に戻っていく背中に
Aは、はぁ…。と深いため息をつきガシガシと頭を掻いた。
雪の降る空には到底似合わない薄着に、傷だらけの
銀髪の男は下を向いたまま、何も言わない。
そんな姿に、Aはふわっと微かな笑みを浮かべ、
顔を覗き込むと
A「さっさと入りな兄ちゃん。寒かっただろぉ。」
と手招きをした。
.
.
.
A「ちょっと待ってなぁ。手当て…とあとは着替えか。
これじゃあ小さい…いや。ガリガリだしいけるか。」
何やら1人忙しなくパタパタと家を歩き回るAと呼ばれていた女。
えらい美人で、綺麗な世界しかしらねぇようなツラしてるくせに、隙がねぇ。
こいつ何モンなんだ……
A「一回着物脱いでくれ。」
着替えやら、救急箱やらを抱えてきたと思ったらこの台詞。
銀時『へっ、、、？』
流石の俺も声が出ちまった。
A「あっ、なんだ。喋れるんだ。手当するからさ。」
そういうと、ガバッと俺の着物を剥ぐ。
銀時『おっ！おいっ……ちょっ！いっでぇぇぇ！！！！！』
A「お前さん…こんな傷でよく動けたな。
(古いものから新しいものまで…この跡はおそらく、、、)
どうやら強運の持ち主らしいな。」
銀時『もっと優しくして………』
A「んな生娘みたいなこと言ってんじゃないよ。大人しくしろ。」
どうやら、この女。
見かけによらず逞しいらしい。
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むぎむぎ(プロフ) - いちご丸さん» 前作も読んでいただきありがとうございます！！よければこっちも楽しんでいただけると嬉しいです(*´-`) (9月20日 19時) (
レス) id: 0ab5c4428c (このIDを非表示/違反報告)
いちご丸 - 実況者さんの小説から来ました！頑張ってください！ (9月20日 17時) (レス) id: 7e45dba670 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎむぎ | 作成日時：2023年9月14日 17時
