検索窓
今日:119 hit、昨日:91 hit、合計:109,942 hit

@. ページ43

A「銀時には…この痕見られたくなかったなぁ。」


銀時『仕方ねぇだろ。今日は、ばーさんいねぇんだから。』


A「こんなの、男の人に見せたら普通逃げちゃうよ。」


ははっ!と自嘲気味に笑うAの頭を叩く。


銀時『逃げねぇよ。そもそも、こんなの気にするような奴なんかにホイホイ裸見せんな!』


A「裸は見せてないだろう。」


銀時『これは…お前が自由の証拠だろ?命張って、掴み取ったもんの何が汚ねぇんだ。』


俺はできるだけ肌に触れないように、ぎこちなく包帯を巻いていく。



銀時『ほいっ!できたぞー。早く服着ろ。』


A「ありがと…」


もそもそと、いつもの袖無しを着るも、座ったまま、一向に動かないA。



銀時『おーい。どうした?痛いか?』


A「銀時、その傷はさ…この背中は、そんな大層なものじゃない。
残忍で、人ならざる者の証だ…
私は本来、大罪人で、処刑されててもおかしくないんだ。
そんなの、自由に…幸せになんてなっていい資格、ない。」


銀時『じゃあ、なんでお前はそれを焼いてまで生きようと思ったんだよ。』


A「こんなに毎日が楽しくなるはずじゃなかった。
こんなお人好し達に囲まれるはずじゃなかったんだ…
幸せすぎて、今が怖い……またいつか終わりが来るんじゃないかって、私のせいでまたこの大切な日々が……
だから嫌だったんだっ!2度とこの手に掴むつもりなんてなかったのに…」


銀時『でもよぉ、できちまったモンは仕方ねぇ。そうだろ?
はぁ……ったく。』


バサっと俺の着流しを頭から被せ、Aの目の前にしゃがむと、ひっでぇ顔で涙を浮かべてた。


銀時『幸せになりたくねぇ、大罪人の"桜"はもうここにはいねぇよ。
てめぇは誰だ?ばーさんの娘で、俺の大事なやつで、
スナックお登勢の番犬で、江戸1番の情報屋、Aだろ?』


A「銀時…」


銀時『なんだ。お前、白いのも似合うじゃねぇか。』


銀時っ…!


そう呼ばれた時、どちらからともなく互いを抱きしめていた。



銀時『もうそんな暗がりにいなくていい。もっと笑え。もっと泣け。もっと幸せになれ。
這い上がって来いA。
そしたら俺がとびきり上等な白い着物仕立ててやる。』



声を上げ、しゃくりあげながら泣いている姿なんて初めて見る。


まぁ、そりゃそうか…
笑うようになったのも最近だ……



銀時『お前さんの亜麻色の髪には白がよく映える。』

この小説の続きへ→←@.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (92 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
302人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 坂田銀時   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

むぎむぎ(プロフ) - いちご丸さん» 前作も読んでいただきありがとうございます!!よければこっちも楽しんでいただけると嬉しいです(*´-`) (9月20日 19時) (レス) id: 0ab5c4428c (このIDを非表示/違反報告)
いちご丸 - 実況者さんの小説から来ました!頑張ってください! (9月20日 17時) (レス) id: 7e45dba670 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:むぎむぎ | 作成日時:2023年9月14日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。